朝のトーストを4つの味であじわい尽くす
オスロコーヒーで朝にする。
できて一年以上たち、町に馴染んできたかというとそうでもないかなぁ…。
地元の人の姿より待ち合わせの人、打ち合わせの人、ネットワークビジネス系の人、営業の人と町にゆかりのない人たちが目立って感じる。
近所のホテルに泊まっているのであろうインバウンドさんもちらりほらりと。
四谷三丁目とは別の町にいるようなふわふわとした感じがなんだかオモシロイ。
ずっと座ってみたかった椅子に座ってみた。
北欧デザイン風の椅子。これが案外座り心地が良くって落ち着く。見た目だけじゃないのが北欧デザインのステキなところ。
背筋がしゃんと伸びるから、仕事するには不向きだけれど、たまにはなにも考えずぼんやりするのもいいでしょう。
トーストを4つにちぎる。
バターナイフを卵の中心からちょっと外れたところにあてて、力を入れるとプチュンと切れる。
大きな方はお皿にそのまま、
小さな方をトーストひとかけの上に置く。
その両方に塩をパラリとかけてやる。
残り3かけのひとつはそこまま、もうひとつにはバターを薄塗り、塩をパラっ。最後のひとかけにはバターを乗っけてブラウンシュガーをたっぷりかける。
プレーントースト、バタートースト、タマゴトースト、シュガートースト、それから茹でた卵と全部で5つの料理をたのしめる。
まずゆで卵。
白身がツルンと舌を撫で、噛むとムチュンとたのしい弾力。
黄身が崩れて白身とまじり、ねっとりとろけて消えていく。
卵の香り。
うま味に塩が混じって体に元気が染み入るような味。
そしてトースト。
よく焼けていて、焦げた小麦の香りがおいしい。
ほのかに甘く、ザクッと歯切れて粗めの生地が口に散らかる。そこにバターをのせると上顎がひんやり涼しくなっていく。
口の温度でゆっくりバターが溶けながら、どっしりとした香りと脂のうま味、甘みが溶け出してパンに混じってとろけてく。
ゆで卵をのせたトーストは口を満たすボリューム感。焼けたパンのカサカサにむっちりとした卵が混じってもったりしてくる。それぞれを別に食べるのとまるで違った味がするのがオモシロイ。
トーストの最後のひと切れにバターを塗り込め、ブラウンシュガーをたっぷり散らす。噛むとジャリッと砂糖が潰れる。
「ガラスの仮面」で北島マヤが食べた泥まんじゅうもこんなジャリジャリだったのかしら…、って思いながらジャリジャリ食べる(笑)。
砂糖の甘みにバターの塩味が混じってなんとおいしくて、このジャリジャリなら演技しなくてもおいしい顔ができるよなぁってニッコリします。
ハンドドリップで落としたコーヒー。どっしりとしたコクと豊かな苦味がおいしいキングコーヒー。朝食付きで500円。ステンレスのピッチャーに入ったミルクで模様を描き、コクッと飲んで朝のお腹をあっためる。