噛んで味わう岐阜のそば
昼は岐阜の中心地にある「更科」という店。
蕎麦の名店。天ぷらそばや卵とじ、丼各種に地域柄の味噌煮込みうどんもあったりするけど、ほとんどの人が「冷やしたぬきそば」を選んでたのむ店。
11時40分くらいにお店に着いたらもう満席で、ちょっと待ってお店に入る。
冷やしたぬきそばと注文すると、あっという間に料理が出てくる。
作り続けているからでしょう。正真正銘できたてで、名物料理が売れ続ける専門店のスゴさを感じる。
丼にそばに甘辛煮込みの油揚げ、天かすにネギと具材はシンプル。口が小さい器で小さくみえるのだけど、器は深くしかも軽く下膨れ。持ち上げてみるとずっしり重たい。
麺をグルンとひっくり返すと底には黒いタレが沈んで、麺の量はかなりのものです。おそらく普通のそば屋の大盛りくらいの分量がある。
にもかかわらず「冷やしたぬきをダブルで」って注文する人が結構多くてちょっとビックリ。まぁ、そばはカロリーゼロだから…、って言って笑って七味をパラリ。ズルンとたぐる。
歯ごたえのある風味豊かなそばがおいしい。みずみずしくて力強くて、噛めば噛むほどそば独特の粘りや香りがおしよせる。
色黒のタレは確かに濃い。けれど決して塩辛くなく、甘み、旨みがそばにからんで味はととのう。たまり醤油のいぶしたようなカラメル臭と渋みが味をひきしめて、かなりの量のそばがスルンとお腹の中におさまっていく。
そば湯で薄めたタレはやさしい味わいでしっかり満ちる。
朝にたくさん食べたから、昼はそばで軽くすませつもりが満腹以上の満腹で、思わずため息。それもよし。
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