パリのパン。パリの友人と東京的夜
パリから友人。夕食を「大庵」でとる。
天ぷらがあってたのしい店がいいと言うので選んだ。
ゆったりとしたテーブル、そしてカウンター。通路も広くて隣の席のが気にならない上質空間。
しかもお酒がたのしく飲める大人なムードもステキ。
だし巻き玉子が食べたくて注文したらあっという間にやってくる。
出汁を含んでお皿の上でふるふる揺れるやわらかさ。
大根おろしに醤油をほどこし、だし巻き玉子に乗せて味わう。
舌の上でもフルッと揺れて噛むとじゅわっと出汁が染み出し口の中を潤していく。
スッキリとした上品な出汁。日本料理って出汁の料理でもあるよなぁ…、って思ってニッコリ。
「今日のうまいもんの盛り合わせ」がそれに続いてやってくる。
茹でたオクラと鴨の串物。赤こんにゃくの煮物にごま油をあしらったもの。プルンとなめらかで胡麻の風味が食欲誘う。
塩をビシッときかせた銀杏。ニシンの蒲焼、茹でたエビ。青菜のおひたしと味や食感の趣向が異なる料理がずらりと並ぶたのしさ。
そして今日のメインの天ぷら。
エビに秋刀魚にレンコン、かぼちゃ。青いししとうが彩り添えて衣はサクッとなんとも軽快。天つゆがおいしいことに感心します。
それにしてもおいしい天ぷらって揚げているのに油っこさがまるでなくって素材の旨味や風味が衣の中に閉じ込められておいしくなってる。
スゴいコトってしみじみ思う。
辛味大根そばで〆。
鬼おろしにした辛味大根がビリビリ辛くてみずみずしくてお腹がスッキリしてくることにうっとりしました。ご満悦。
待ち合わせの間に甘いものでも…、と新宿のロブションのカフェに来た。
NEWoMan の入り口入ってすぐの通路を挟んでベーカリーショップとカフェが向かい合って出店してる。
ベーカリーで買ったパンを持ち込み飲み物をテーブルチャージ代わりに食べることもでき、カフェ限定のパンも揃って使い勝手がいいからでしょう。
いつもにぎやか。
ピスタチオとフランボワーズのミルクフランスっていうのがあって、アイスコーヒーをお供にもらう。
フカフカの細長いパン。真ん中に切り目を一本、ピスタチオのクリームをしぼって上にピンクペッパーみたいな赤い粒粒。粉糖をパラリとふってまるで大きなエクレアみたいな形状。持つと案外軽くてちょっとびっくり。
気泡がたっぷり入った生地が軽く感じさせるのでしょう。充填しているクリームもふわっと軽くてとてもなめらか。ピスタチオの香り華やかで口溶けが良い。
赤い粒粒は小さな粒状に仕上げたフランボワーズ。
カリッと奥歯で砕けた途端に口いっぱいにフランボワーズの香りが広がり甘酸っぱさがハッとさせます。よきアクセント。
なにしろピスタチオとフランボワーズは恋人同士じゃないかしらって思うほどに相性がよく、互いの持ち味、香りをひたすらひきたてる。おいしいなぁ…、って思うと気持ちがもう止まらない。あっという間にお腹におさめてアイスコーヒーこくりと飲んだ。オキニイリ。
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