カフェーパウリスタで朝から銀ブラ、ブラジルコーヒー
銀座の朝にカフェーパウリスタ。
日本最古のコーヒー専門店と言われる店です。
今のようにコーヒー豆を手軽に仕入れることができる時代ではない、明治時代の開業です。
ブラジルに移民後、日本にもどった人がブラジルとのつながりを手がかりに作ったお店。コーヒーという飲み物自体がまだ珍しい時代にあって、新しもの好きの人たちが押し寄せ、銀座でブラジルコーヒーを飲むことが最先端の文化となった。
「銀ブラ」という言葉は実は、カフェーパウリスタで銀座に出てきて飲むというコトだったんだという。
ちょっと前までの原宿でパンケーキ…、であったり渋谷でタピオカミルクであったりといったブームのさきがけ。しかもその影響は隕石クラスのインパクトだったに違いない。今のインテリアが当時そのものというわけではないのだろうけど、お店に入るとなにやら背筋が伸びるような気持ちになる。
さて朝ご飯。
モーニングセットは5種類ほど。
以前きたときにツナトーストをたのんで食べて、見事に「ツナをのせたトースト」で爽快さすら感じたことを思い出し、今日はホットドッグのセットにしてみる。
まずコーヒーが到着し、それからまもなくホットドッグがやってくる。これまたあまりに普通な姿にホッとするやら、拍子抜けするやら。いかにも喫茶店の料理って感じがするのがステキ。
ちなみにホットドッグを注文すると、お店の人がこう聞いてくる。
ケチャップはどうしますか?
マスタードはどうしましょうか?っていうから、どちらもお願いしますって答えたのネ。
そしたら両方たっぷりな上、マヨネーズまでもが施されててドッグロールにはさまったソーセージがほとんど見えない。
ふっかりとした甘いパン。
断面をみると気泡がたっぷり混じって焼けてて、だから噛むとクシュッと縮む。縮んで中のソーセージがプチュンと歯切れて調味料と一緒になってとろけてく。
ソーセージとパンの間には炒めた千切りキャベツが敷かれて、油の香りとシャキシャキとした繊維の食感がパンとソーセージの食感ひきたておいしくさせる。
野菜サラダにはイタリアンドレッシング。それもたっぷり、葉っぱ野菜が浸かっておひたしみたいになってて、それはそれでおいしくシャキシャキ食べる。
ホットドッグの最後の一口分が炒めキャベツが思いの外たっぷり入ってシャキシャキおいしいひと切れだった。なんだかちょっと得した感じ。
酸味おだやかでスッキリとしたコーヒーは、キリッと苦味が最後に残る。ミルクをたっぷり注いでゴクリ。ミルクの甘みがコーヒー自体を甘くする。
コーヒーもついてこれでちょうど700円。ありがたいかな、銀ブラの朝。