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ハムとチーズとバターでおいしくなるトースト
西新宿で午後から仕事。ついでに行きたかったお店に行こうと足を伸ばして笹塚までくる。
まず一軒目。「PLAIN」という喫茶店。
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駅前というのにちょっと鄙びた感のある路地にひっそり佇む小さなお店。モーニングセットが午後1時までというやさしさで、お店の中は明るくとても居心地がよい。
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なにより螺旋階段があるのがステキ。
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空間をきっぱり切り取る直線的な階段にないやわらかさとでも言いますか…、上下のフロアをゆるやかにつなぐ優雅な装置。ジョーゼットのひらひらスカートが似合う景色がたまらなく好き。
一年ほど前に来て食べたハムチーズトーストが忘れられずにそれを注文。
のんびり待っていたら近所の本屋さんでしょうか…、漫画や雑誌を持ってきて古いものと交換してった。
「640円になります」「どうもありがとう」と言葉をかわす様子がステキ。地域のお店…、っていう感じにニッコリします。
ご主人ひとりでやってらっしゃる。
カウンターの中で調理が粛々と…。
しばらく静かに調理がすすむ。
2分ほどして突然、気配がにぎやかになる。
バターをトーストにカサカサ塗り込める音。
焼けた食パンの香りが漂ってきたと思ったら、冷蔵庫をパタンと開いて閉じる音。
ザクリザクッと切る音がしてハムチーズトーストが出来上がる。
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うつくしい!
小さなお皿に4切れに切り分けて几帳面に並んでる。
厚切りのパンの焼き加減がボク好み。パンの厚さに比べて挟んだハムやチーズは控えめ。
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サンドイッチと呼ぶにはいささかパンの存在感が強くて、だからハムとチーズを挟んだトーストと名乗るところがとても良い。昭和な喫茶店によくある流儀で、これみよがしに具材をひけらかすバエ系サンドイッチにはない奥ゆかしさがボクは好き。
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とはいえ断面もうつくしい。バターがパンに染み出して濡れて見えるのが艶っぽい。切るため圧をかけたからでしょう…、マヨネーズが溢れ出しているのもステキ。
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さてひと噛み。カサっとトーストが前歯をくすぐりサクッと切れる。ムチュンとハムが歯切れてチーズと一緒にとろけてく。見た目は控えめ、なのに食べると存在感を発揮するのにウットリします。
パンに塗り込めたバターがジュワッと唇濡らし、パンがクシュっと縮んでく。口に入った途端にそれがポワンと膨らみ口を満たしていくのもステキ。
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酸味おだやか、苦味深めのアイスコーヒーにミルク、ガムシロたっぷり加え、朝のお腹がよろこんだ。