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フレンチトースト・メープルシロップ・グリルドベーコン、背徳な朝

イヤフォンを新しくしたら町歩きが楽しくなってしょうがなく、ちょうど今朝もお散歩日和。テクリ歩いて千駄ヶ谷。
グッドモーニングカフェにくる。

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移転、オープン直後は静かだったけど、今日はずいぶんにぎやかでお店の人にそう言ったら「今日もにぎやかなんです」って言う。
顔が明るく笑顔もとびきり。
忙しそうにテーブルからテーブルを飛び回る後ろ姿も微笑んでるように見えたりもする。
飲食店はお客様でにぎわってはじめて息が通う生き物。グラスとテーブルが触れ合う音。たのしげなお喋りにときおり混じる笑い声。その「たのしげ」のおすそわけがボクの気持ちもたのしくなってく。レストランで食事をするってことのシアワセってこれなんだなぁ…、ってしみじみ思う。

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フレンチトーストはできますか?って聞いてみた。昔たしかメニューにあったような気がして、でも今のメニューにはなくそれで聞いてみたら、15分ほどお時間頂戴できれば…、という。サラダとよく焼いたベーコンも一緒にくださいなとお願いをして、コーヒー飲んでのんびりと待つ。
マンションビルの一階の店です。自宅のダイニングルームがわりに使われるお客様もいらっしゃって、だから食材が揃っていれば出来る限りの対応をしようと思っているんです…、って。
まるで上等なホテルのコーヒーショップのような発想。やってきた料理も晴々としてステキに見える。

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バターをたっぷり含んだ上に空気をたっぷり吸い込み、荒く仕上がった自家製のブリオッシュ生地。
だから短時間でもたっぷりディップ液を吸い込んで、芯までトロトロ。
表面こんがり焼かれてて、まるでカラメルみたいなおいしい香りがやってくる。
ホイップクリーム、アイスクリーム、ベリーにメープルシロップと色鮮やかにも仕上がっていて、口に含むとフワッと軽くてズブズブ潰れる。
気持ちがたちまち甘やかされる。

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サラダの上に置かれたベーコン。君の居場所はそこじゃないよ…、とフォークで取り上げフレンチトーストのお皿に移す。メープルシロップとベーコンの運命的な出会いを見届け、朝の気持ちは否応なしに盛り上がる。

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メープルシロップの甘味と香ばしい風味。ベーコンの脂の旨味とむっちりとした噛みごたえ。そこにベリーの酸味がまじりなんとも言えない、甘味、塩味、旨味に酸味、焦げた苦味までもが加わって五味が見事にそろってく。
フレンチトーストを二切れに切り分けて重ねて切ると、スポンジケーキのような断面。芯の部分はプリンのようにとろけてツヤツヤして見える。

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そのフレンチトーストの中でも一番おいしそうなところを一口分残し、ベーコンの脂の乗った腹側を切り取りパンをくるんでパクリ。これで〆。脂を吐き出し透き通って仕上がったベーコン、サクリと奥歯でこわれ、ふっくらとしたフレンチトーストが追いかけ潰れて消えていく。お医者さまに知られちゃ困る、朝の背徳。さぁ、歩こ!


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