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ドーナッツ!
先日神田にきたときに、来るのを忘れた「珈琲エース」。
のんびりとしておだやかで、やさしい空気を胸いっぱいに吸い込みたくなるオキニイリ。
いつも騒々しくならない程度のにぎやかさ…、というのが好きなんだけど、今日は静かで貸し切り状態。
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朝から暑いと人の動きも鈍くなるんでしょう。今年の陽気はお店泣かせかもしれない。
お店の中は冷房がしっかり効いてて、たちまち汗がひいていく。
シニアなリズムとペースに合わせて時が流れる。
急がず焦らず、せわしなさなど無縁の店で、ぼんやりするのにぴったりな場所。
アイスコーヒーとドーナッツをたのんで、思う存分ぼんやりしてたら「ゴトン」と大きな音がする。旧式の製氷機が、作った氷を吐き出す音で昭和なムードにニッコリします。
ドーナッツをトースターで焼く。
甘い匂いがしてきたなぁ…、と思うと「チン」ってタイマーが切れる音がする。
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四角いお皿にドーナッツが2個。
あらかじめ揚げてあったドーナッツを温め上にグラニュー糖をたっぷりまぶす。真ん中の穴の部分にバターを落としてできあがり。
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シナモンとバターの香りが鼻をくすぐり、食べる前からもうおいしい。
ざっくりとした生地で噛むとボロリと崩れる。ジャリッと砂糖が奥歯で潰れそれと一緒に生地がちらかりとろけてく。
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油まみれにみえるのだけど不思議なほどに油っこくなく、むしろ口が乾いていくような感じさえある。そこにバターが混じってとろけ、塩の風味と脂のコクが口に広がる。オゴチソウ。
酸味が明るく苦味がビシッときいてるアイスコーヒーは大人味。
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「無糖で」とお願いしないと甘いアイスコーヒーがくる。その甘さがやさしくほのかで、酸味を丸くおだやかにする。だからいつもここでは加糖。
ミルクを注ぐとしばらく沈まず上に漂う。エバミルクを混ぜているのかなぁ…、香りはおだやか、コクやうま味はしっかりしていてアイスコーヒーの持ち味を邪魔しないのがありがたい。
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昔はタナカくんとふたりでたのんで1人一個づつ食べていた。今は2つをひとりじめ。
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アイスコーヒーと一緒でたったの750円。うれしくなっちゃうオキニイリ。