風情までもがおいしいお茶カフェ
食後のお茶を「saten japanese tea」ってお店でとった。
抹茶に代表される日本のお茶をあたらしいスタイルで提供する…っていうのがコンセプト。
まずお店がいやんなるくらい気持ちいい。
民家のようなしつらえで、壁でもあり出入り口でもあり窓でもあるガラスの引き戸を全開すると、お店の中も外も曖昧になる。
お茶をつくるカウンターの前はまるで土間の風情で、お店の中は縁側みたいに感じる空間。
心地よい曇天の今日。ほどよく乾いた空気の流れが気持ちをホッとおだやかにする。
冷たい抹茶ラテをたのんだ。
電子スケールの上に茶碗をおいて抹茶の粉にお湯を注いで茶筅で点てる。氷を入れたグラスにミルク。抹茶を注いで出来上がり。
その一連が気合を入れるわけでなく、ゆるりと自然にくりひろげれるカジュアルなさまが心地よい。
グラスに抹茶を注ぐ瞬間、ハッとするほど鮮やかな緑の香りにうっとりしながら、テーブルにつきゆっくりと飲む。
ストローでまずミルクだけを吸い上げる。
甘い。
濃厚。
やわらかな味。
ストローを引き上げ上に漂う抹茶を飲むと、苦くて渋くて香り華やか。渋みが引くとしっとりとした旨みが舌の中から湧いてくる。
しばらくそのまま休ませると自然と抹茶とミルクが混ざりはじめる。すると不思議。砂糖やシロップをくわえているわけじゃないのに、甘さを感じる。
ミルクの持ち味に抹茶の渋みや旨みがくわわり、それを甘く感じるのでしょう。
抹茶が混じる割合が増えるにしたがい甘さが渋みにおきかわり、舌に残る旨みの量が増えていく。
オモシロイなぁ…、ひと口ごとに新たな味の発見がある。まるでグラスの中にあらかじめ異なる飲み物が用意されていたような不思議なおいしさ。
ゆっくり時間をかけて存分にたのしみました。
それにしても気持ちいい店。この店にくるため電車にのるのもいいな…、と思うほど。ほうじ茶トニックはクラフトコーラみたいな味になるんですよ…、ってお店の人がいっていた。今度はそれを飲まなくちゃって思ってお店をあとにする。