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そば屋で極上の海鮮丼を食べる粋

築地の外れのビルの一階。表通りから階段を3段降りた通路の奥に「長生庵」っていうそば屋がある。

築地の街のリズムに合わせて朝早くからやっていて、そこの海鮮丼がめっぽううまい。
買い出しにふたりで出かけるついでに食べる朝のごちそうをひさしぶりにとやってきてみる。遅めの朝食、早めのお昼って感じの時間でもすでににぎやか。
入り口前の看板でも海鮮丼とそばのセットが推されてて、今日は天然本鮪の丼が売りのようです。

いつも食べてた「海鮮8色丼のそば付きセット」を選んでたのむ。
他にも2色、3色と気軽な値段のものもあるけどそれらは温泉卵が主役のようで、値ははるけれどやっぱり8色。贅沢します。そばは冷たいせいろをもらってのんびり待ちます。
おなじみさんに見える人たちには季節の天ぷらとそばのセットが人気のようで、はじめてくる人、あるいはボクのようにひさしぶりの人は海鮮丼セットが人気って感じでしょうか。しばらく待って到着です。

丼の中はニギヤカ。

本マグロの赤味にキハダ、シマアジ、サーモン、イカとそれらはみんな漬けの状態。
マグロの中落ち、釜揚げしらすに卵焼き。
都合8色、圧倒的なうつくしさ。
釜揚げしらすにはごま油が合いますよ…、というのでまずはタラリと垂らして、さぁ、食べる。

ひんやりとした魚がねっとり、舌に絡んでタレの甘みと風味が広がる。
魚は味わいさまざまです。
軽い酸味がおいしいマグロ。ザックリ歯切れるシマアジにイカはサクッと歯ごたえたのしい。脂がとろけるサーモンと、どれもがタレに浸かっているのに持ち味忘れず主張するのがなんともステキ。ごま油の香りと一緒にハラリとちらかる釜揚げしらすもオゴチソウ。

ご飯はほかほか、よき温度感。ずっとご飯の上にのっかる生の魚を台無しにせず、とはいえ冷えてるわけでもないのが絶妙でしかも漬けのタレがまぶされしっかり味が整っている。
そば屋の海鮮丼の域を超えた粋なお料理。築地で売られる海鮮丼の中でも格別おいしい丼って感心します。オキニイリ。

そばももちろん上等です。

軽いぬめりのあるそばにすっきりとした味のつけだれ。海鮮丼の味がしっかりしている分、こういうタレはありがたく海鮮丼をふた口食べてはそばをズルンとたぐって再び海鮮丼とたわむれる…、って感じのゴチソウ。

あっという間に丼もそばもおさまってそば湯でタレを割ってごくりとお腹をあっため店を出る。


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