甘い氷が口の中でチョコにもどってく…。
表参道を散歩する。
街路樹があって気持ちよく歩ける通りではあるのだけれど、デブにはつらい坂道でもある。
勾配は3度。
いよいよ本格的に足が坂道を意識しはじめる頃に登場するのが表参道ヒルズで、通路がみんな外の坂道の勾配にあわせて斜めに作られている。
建て替え前の同潤会アパートの方がずっとかっこよかったよね…、なんて言いながら夏の日にはすずみに入る。
今日もひんやりとしたコンクリートと鉄とガラスの温度を感じに中に飛び込む。入居しているレストラン全店同時企画として、大人のかき氷フェアをやっててそれでジャンポールエヴァンにやってきてみる。
「グラスピレオショコラ」ってチョコレートのかき氷があって、それ。たのむと「ガガガッ」ってスゴイ音をたてながらブレンダーで氷が砕かれしばらくするとやってきたのが小さなグラス。
宙空の二重構造で中はひんやり、けれど手づかみできる外はやさしい温度。チョコレート色した氷の上にたっぷりホイップクリームがのせられスプーンですくって食べる。
一口食べた途端に「タナカくん、ぼやぼやしてないでこれを食べに帰っておいで」って立ち上がって声をあげたくなるほどに衝撃的においしかった。
なめらかなんです。しかもふっくら。舌にのせるとあっという間に溶けていく。冷たいんです。でも冷たすぎない。チョコレートドリンクを冷やしてかためて砕いたような。けれどザラザラした尖った感じが一切なくてまるで冷たい生チョコが口の中で溶けてくような感じがする。
世の中にはまだボクのしらない食べ物がこうしてあるんだ。それを知らずに死ぬなんてもったいないネ…、ってしみじみ思った。おごちそう。
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