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たった2枚4切れなのに…。

そう言えば長い間、牛たん焼きを食べてないなぁ…、とそれで新宿駅まで出る。

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新宿駅の新南口。改札口の中に仙台の利久のお店が一軒ある。
厨房の前にカウンター。テーブル3つという小さな店で、駅ナカとは言え新宿駅の一番外れという人通りの少ない場所です。

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どんな時間でも大抵一席くらいは空いている。今日はちょっと中途半端な時間だったから、二人がけのテーブル席をもらえてニッコリ。
入り口で注文をしてお金を払う。券売機ではなくお店に人が立っているというのがありがたくって、短いけれど実際の人とのやり取りがあるとなんだかあったかい。
入り口で即決できる程度のメニューしかなく、専門店って感じがするのも悪くない。「極み」定食にとろろを追加で注文します。タンの中でも特にやわらかく旨みが強い芯の部分を分厚き切って焼き上げた「極み焼き」はここの名物。

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昔は3枚。
1枚を半分に切り分け6切れというのが一番安いセットだった。
ところが2枚4切れっていうのが増えていて、ちょい食べ量としてはうれしくそれを選んだ。

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仙台風の牛たん専門店は本当に増えた。
けれどやっぱりここの牛たんは格別で、特に「極み」の噛みごたえとか旨味、みずみずしさは他のお店にないゴチソウ。
しっかり焼き上がるように表面に深く切り目を入れて焼く。切り目がめくれ上がるようにしてこんがり焼けて、表面見事な焼色でなのに断面はキレイなロゼ色。じゅわっと滲み出る脂と肉汁で唇がひんやりしてくるのがツヤっぽい。

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一味をたっぷりお皿の端に出して積み上げ、それをたっぷりまとわせ食べるも赤唐辛子をまるで辛く感じぬほどに脂が強くておいしくて、あぁ、牛たんだ…、ってしみじみ思う。

牛たんのお供は白菜の漬物と南蛮味噌。漬物は塩がビシッときいててみずみずしくて南蛮味噌はビリビリ辛い。どちらも牛たんをおいしくさせてくれる相棒。

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テールスープに麦飯半分。山芋とろろでひとそろえ。
塩だけで味がしっかり整っているテールスープ。ネギたっぷりでキュッキュと奥歯が笑うような食感も味も香りも、このネギだけで麦飯のおかずになってくれそうで、よく煮込まれたテールはとろける。

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とろろに醤油を注いで混ぜて、麦飯の上にとろんとかけてふっくら食べる。口の中を麦飯がスベスベコロコロ転がる感じが心地よく、この組み合わせをよく考えたなぁ…、ってしみじみ思う。オゴチソウ。


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