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人でもてなす塚田農場

夜。ひさしぶりに近所の塚田農場にくる。宮崎料理系の塚田農場と鹿児島食材系の塚田農場があるけれど、近所のこの店は鹿児島霧島塚田農場。
来たのは半年ぶりでしょうか…。
お店に入ってビックリしたのがメニューがすっかり変わっていたこと。

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以前、塚田農場といえば生産者さんの顔写真や、彼らが作った食材、食品の写真がズラリと並んだキレイでゴージャスなメニューだった。
飲食店のメニューと言うより、食品カタログみたいでもあり、それが「うちの料理は素材にこだわった料理なんだ」と語るプロモーションも兼ねていた。
商品の数も随分しぼりこまれて、なんだか違った店に来たような気持ちにすらなる。
写真がないからメニュー選びに少々戸惑う。するとお店の人がやってきて今日のおすすめメニューをひとつひとつ説明しながら、中でもおすすめの料理にマーカーで丸印やアンダーラインをつけていく。メニューでおすすめするのじゃなくて、メニューを道具にお店の人がおすすめする。いいじゃないかとビックリします。

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注文が終わるとそのお店の人がザルと大きな桶をもってやってくる。
ザルにはキャベツ。樽には氷がびっしりしかれて上に野菜がのせられている。お好きなものをひとり二種類ずつおっしゃってくださいって言われ、ボクはキュウリと紅芯大根。友人はトマトととうもろこしを選ぶ。選んだものをキャベツの周りに並べて味噌でどうぞという。
居酒屋という商売はつまるところ「人と人とのふれあい」が最大の商品なのだろうと思うから、こういう工夫はなかなかに良い。

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今の季節のヘベスを使ったサワーのお供にまずガリトマト。生のトマトにガリを添えただけの料理なんだけど、ガリの辛味と苦味と甘み。それがトマトの味を引き立てなんともおいしい。手間をかけるばかりが料理じゃない…、って気付かされるよな粋な一品。

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おすすめメニューで勧めてもらった地鶏の炭焼き。
提供されると同時に「今が1番の食べごろですからなるべく早くお召し上がりください」という。
その一言が料理をおいしく感じさせる。まさにサービス。
出来上がったばかりのそれはふっくらとしてみずみずしくて、なのにこんがり香ばしい。

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かんぱちの胡麻和えをたのんでみれば、かつては細切りの端材っぽさのあったかんぱちが、そのまま刺し身にして出せる分厚い切り身に変わってた。
ゴリゴリとした食感が鮮度をしっかり感じさせ胡麻の風味とコクでなんとも旨く味が整っている。彼らの商品開発力にはいつもハッとさせれる。

しかもメニューがひきしまった分、提供時間が早くなったように感じる。それになにより飲み物の提供がとてもスピーディー。気持ちのよい居酒屋というのは飲みたいときに飲みたいものが用意され、追加注文を安心してできる提供力にあると思う。だからこういう対応力はいいなと思う。

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スライスアーモンドとコーンフレークスをまとわせ揚げた鶏のササミや、マキシマムスパイスをたっぷりかけたフレンチフライ。海苔と釜揚げしらすがおいしい野菜サラダと何を食べてもしっかりしてる。また来てみようと思うステキにニッコリしました。お勉強。


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