大きなテーブル、小さなテーブル
月曜日の朝。銀行に行く用事があって西新宿にやってくる。
父の田舎の銀行で、東京に2軒しかない支店のひとつが西新宿。
いつも静かでテキパキ用事が片付くことに感謝しながら、今日は思って以上にスムーズだった。
それでのんびりお茶でも飲もうと、ポールバセットにやってくる。
西新宿のビルの地下。
地下のはずなのにお店に入ると奥に向かって明るくて、どうしたことかと見上げると大きな天窓。
朝の光が惜しみなく、お店の中に降り注ぎその明るさがやわらかい。
隣がイタリア料理のサルバトーレ。隣と言っても壁があるわけじゃなくなんとなくここから向こうがサルバトーレでこっちがポールバセットって感じのゆるい関係。
サルバトーレに間借りをしているような感じもするオモシロさ。
サルバトーレには大きなテーブルがドンッと置かれて、それがとてもフレンドリーでダイナミックな景色を作っていたのだけれど、今日はその大テーブルがなくなって変わりに二人がけの丸テーブルが観葉植物の鉢を挟んで4卓並ぶ。感染予防対策のためなんでしょう…、あの大テーブルはどこに行ったの?って聞いたら、表に移しました。テイクアウトを待つ人たちのウェイティングコーナーみたいに使っているんですよ…、って。
コーヒー飲んで表にでたら、たしかにデンッとお店の外に置かれていました。なんだか贅沢…、オモシロイ。
大テールがあるレストラン。しかもその大テーブルが人気のある店って好きなんです。知らない同士がひとつのテーブルを囲んで同じ時間と空間を共有する。ゆるやかな共同体が出来上がっているような、そんな感じが好きなんだけど今の時代ではそれもリスクということでしょう。
マキアートを作ってもらってちょっとぼんやり。
ぽってりとしたミルクの泡の下にエスプレッソ。トロンと喉を撫でるようななめらかさにて、苦さの中に自然な甘みがあるのがおいしい。朝のゴチソウ、オキニイリ。