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思い出のパニーニ屋さんがお稲荷さんのお店になっちゃった(T_T)

おいしいパニーニを食べに行こうと千駄ヶ谷の「パニーニ一番」を目指して歩く。
新宿御苑の東側をテクテク歩いてグッドモーニングカフェを過ぎ、中央線の線路をくぐって東京体育館を左にながめる15分ほどの旅。
タナカくんも大好きだったパニーニを今日も食べるぞとお店の前に立ったら暖簾に「茶」のひと文字。

お店の名前が「千駄茶屋」に変わってた。
最初の名前は「BiRd & rUbY」。それがパニーニ一番になったときにどうしたの?思ったけれど、今度はもっと微妙な感じ。
しかも変わったのは店名だけじゃなくお店の業態まで変わってた。

なんといなり寿司とおでんのお店になっちゃった。
それに抹茶とエスプレッソの組み合わせ。たしかに茶屋な感じのメニュー構成。かつてパニーニがズラッと並んでいたショーケースの中に何種類かのいなり寿司。
パニーニ用のプレスグリルの代わりにおでんの鍋が置かれてる。

なんてさみしい。
ずっと食べることができると思っていたものがなくなっちゃうこと。
それは、ずっと一緒にいられると思った人をなくすことと同じだものネ。
しかも一緒にいられると思っていた人が好きだったものがなくなる。
なんとさみしくかなしいことか。
しょうがないからお稲荷さんにマキアート。

スタンダードないなり寿司に煮卵をのせたお稲荷さんをたのんでちょうど500円。マキアートもたのむと1000円ちょっと。
パニーニとマキアートを並べて食べてたテーブルにお稲荷さんとマキアートが並ぶ景色がなんとも不思議で、ちょっと戸惑う。ずっとおでんの出汁の匂いがただよっていてエスプレッソの香りがそれに包まれるのもなやましい。

お稲荷さんはほどほどおいしい。しっとりとしたお揚げは甘い。
甘いけれどもペットリとした甘さじゃなくて深みがあってホッとする。

酢飯はキリッっと酸っぱくて、指で摘んでパクリと食べて指を舐めてはニッコリとなる。
お揚げの上の蓮根の食感さわやか、プルンと歯切れる卵もうまい。
この業態に変わったのが数日前のことのようで、お店の前まで来た人が二度見しながら帰っていくのに、あぁ、パニーニを買いに来た人なんだなぁって思う。だってあれはおいしかったもん。

マキアートはやはりおいしく、お揚げの甘みや油を拭って口をスッキリしてくれる。
あのパニーニは系列店のどこかで食べることができるんですか?って聞いたら、パニーニを売ってるお店はあるけれどレシピが違うから同じものはもう食べられない…、って。

今日の気持ちは◯でした。丸じゃなくて句点の◯。さようならと席を立つ。


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