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サンドイッチをつまんで寿司つまむ
銀座で軽く時間調整。小腹満たしに「待合室2」にくる。
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昔は斜向かいに「待合室」という喫茶店があって、そこの支店で待合室2となのっていたのだけれど、1はなくなり2だけが残った。
案外そういう店は多くて、「新」はあってもその本店はなかったり、別館や新館があるのに本館がなかったりするお店がたまりあるのがたのしい。
名前に歴史ありって感じ。
女性ひとりでやってるお店。
女性ひとりでできる規模、できるメニューだからバタバタしてないところがステキ。
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ハーフサイズのサンドイッチにコーヒーのセットがあって気軽な値段。ハムときゅうりのサンドイッチにアイスコーヒーでひとそろえ。
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いかにも喫茶店のサンドイッチという風貌にニッコリします。
3切れのサンドイッチを3通りの食べ方で食べてやろうと工夫をします。
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一切れ分はそのままに。残り2切れをそれぞれ分解。
パンをそっと剥がすと片側だけにハムときゅうりが残るんですネ。
具材がくっついたパン同士をパカンとあわせてゴージャスサンドイッチをひと切れ作り、残りのパンだけをくっつけてプレーンサンドを作ってやる。
プレーンサンドイッチなんてサンドイッチがあるかなしかは関係なし(笑)。
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プレーンには塩をぱらっとかけパクリ。これが不思議なほどにおいしい。ついさっきまで挟まっていたハムときゅうりの名残があるのね。だからただの食パンでマヨネーズを挟んだものにはならないの。
具材ダブルのサンドイッチがおいしいかったかというと騒々しくて余計なお世話な感じがしちゃった。
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ほどよきことが大切なんだとしみじみ思う。オモシロイ。
家に帰る前にちょっと小腹を喜ばせようと「立食い根室はなまる」。
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いつも行く銀座東急プラザの店じゃなくてオアゾの地下一階。
東京駅の八重洲口側のミッドタウンの地下にもお店があってどこもお店の形が違う。
銀座のお店はキュッと小さく10人立るか立てないくらい。そこに職人さんが2人という贅沢さ。
ミッドタウンのお店は通路に面して間口が広く、後ろを通る人が気になり寿司をたのしむムードじゃないから苦手。
扉があっていかにも店といった造りのここは、落ち着きはするのだけれどちょっと威張った感じがするな…、ってお店に入ってちょっと思った。ボクは銀座のお店が好き。
とはいえネタはここも見事で、上等な寿司を食べてる気持ちにひたれる。
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まずは真イカの山わさび。
北海道の名産、山わさびをすりおろしてたっぷりのせたここの名物。わさびと違って香り華やかでツーンと突き抜けるような辛味がイカを甘くする。
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貝を2種類。ホッキと真つぶ。
ホッキはねっとり舌を撫でミネラル分を感じる渋みに旨み濃厚。つぶはガリっと砕けて噛むとシャリと混じってとろけてく。
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そして数の子。小さな粒が揃った数の子。ザクっと歯切れて儚く壊れ、魚卵の粒がパラパラ散らかり口がにぎわう。
上等な数の子は痛風覚悟で食べたくなります(笑)。
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ズワイの脚にマグロの赤身。
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分厚い穴子に茹でたエビ。
どれも味わい濃厚で、寿司を食べた…、って実感が湧く。おいしい香りの指を嗅ぎつつ地下鉄のって帰ります。