御苑のとり仟。ももネギ団子ささみに皮で五本丼
おいしい焼き鳥丼を食べてやろうと「とり仟」にくる。
四谷三丁目駅と新宿御苑前駅のちょうど中間。うちから歩いて5分弱。
タナカくんは鶏好きで、彼が作るチキンステーキや唐揚げは絶品だった。
でも焼鳥は自分じゃ焼けない…、だから近所においしい焼鳥屋さんがほしいよねって言っていたら出来たお店がこの「とり仟」。
京橋に本店のある焼鳥専門店「伊勢廣」出身のご主人が腕をふるう名店です。
お店に入ると先客2名。それから続々お客さまが来て12時を過ぎる頃にはほぼ満席というにぎやかさ。厨房の中ではもうもうもくもく白い煙が湧き上がり、おいしい香りが溢れてでてくる。お腹がグーッ。
メニューには丼が2種類。串の本数で3本、4本と用意されてる。一方定食は5本、6本まで用意されてる。ももにねぎ巻き、団子にささみ、皮にレバー、あるいは砂肝。
丼は4本までしかないんですよね?って聞いたら5本、6本にもできますよ…、って。5本にすればもも、ねぎ、団子、ささみ、皮でひと揃え。鶏の皮は好きじゃないんだけど、ここの鶏皮は別格。むしろ好きな食感、そして味わい。5本どんぶりをお願いしました。
まずサラダ。
パリパリに冷えたレタスの葉っぱに皮をそいで薄切りにしたきゅうりのサラダで、シャクシャクカリカリ食感たのしくお腹の準備ができていく。
サラダを全部食べたところで5本どんぶりにスープが到着。
まずはひと口、スープを飲みます。
千切りセロリがたっぷり入った鶏ガラスープ。
鶏の匂いは苦手なんだけど、セロリの香りがさわやかでフランス料理のチキンブイヨンみたいな味わい。あったまる。
そして丼。
伊勢廣譲りのちょっと浅めで口の広い丼にずらりと5本。
右手からささみにもも、団子にねぎ巻き、皮で5本。
ささみは塩焼き。
チョコンチョコンとわさびをのっけて焼き加減はレア。
その断面はつややかで肉汁で潤っている。
もも肉とネギとししとうを交互に刺して焼いたもも。
ネギは甘い。
タレにまみれて焦げたししとうはほろ苦くって緑の香りがさわやかで焦げた脂をさっぱりさせる。団子は塩味。噛むとハラリと散らかって奥歯をコツコツ叩くようにして壊れていく乾いた感じが不思議においしい。
ねぎ巻きというのがここ独特の焼鳥で、鶏の胸肉を薄く削ぎきってそれでネギをくるんで串を刺す。肉で包まれたネギはパリパリ、歯ごたえがよく芯はトロトロ。ほどよき辛味と甘みが混じってなんとも旨い。肉はふっくら…、たまらない。
皮は絶妙。皮だけじゃなく肉もしっかりついていて、肉はしっとり。皮はバリッと焼かれてる。噛むとサクサク脂が壊れ口をひんやり潤し消える。
ご飯はうっすら、丼の底を覆う程度の少な目量で、これがアツアツ。上にのっけた焼鳥をさまさぬ役目をしっかり果たす。海苔に甘み控えめのさっぱりとしたタレ。
すべてが焼鳥をおいしく食べるためにある。おゴチソウです、オキニイリ。