パン屋さんのパン屋さんらしいモーニング
池袋で朝。決して遠い街ではないのだけれど、気持ちが遠い。
ボクが住んでいる街唯一の駅が丸の内線の四谷三丁目駅。その丸の内線の終着駅のひとつが池袋駅で、けれどそこはほぼ反対側。乗り継ぎなしだけれど30分はかかってしまう。
どこかで電車を乗り換えれば最短で13分ほどで着くのだけれど、やっぱり気持ちがいささか遠い。
だから池袋で用事があると、せっかくだからたのしんでやれ…、と早くから移動して朝ご飯を「タカセ」で食べる。
昔からあるパン屋さん。一階がパンの小売りで二階に喫茶室。あと2フロアほどがレストラン。昔、ちょっとした駅前にはこういうビルが必ずあった。
でもなくなっちゃった。大抵が自社ビルだったはずだから、やろうと思えばやれるけど、駅前が飲食店にとって魅力的な場所じゃなくなったからという理由であったり、にもかかわらず土地の価値は下がらないから相続税が大変だったり。新宿の中村屋なんてまるで違った性格のビルになっちゃってしみじみさみしい。
気軽なムードの喫茶室。朝はのんびり。4種類ある朝食セットのひとつ、ホットドッグのセットを選ぶ。
まずはセットのコーヒーとサラダが到着。レタスはパリパリ、きゅうりはシャキッ、トマトはほどよく固くて酸っぱくどれもサラダにするのによき状態。コーヒーにたっぷり用意されてるクリームは乳脂肪分がほどよくカップの上に渦を巻く。
お時間ちょっといただきます…、って注文を受けると同時にノーティスがあり、15分ほど待ちましたか。
メインのホットドッグプレイとがくる。
丸いお皿にホットドッグが一本。
真ん中から二つに切られて、具材はレタスとソーセージ。
スクランブルエッグがおそらく卵2個分ほどの分量で、アルミホイルの器に缶詰フルーツがつき一揃え。
ケチャップとマスタードが仲良くおさまるチューブがお供にやってくる。まずはプチュっとホットドッグの半分にケチャップとマスタードを点々とおき、カプッとひと口。もっさりとしたドッグロールがバッサリ歯切れて、レタスやソーセージと一緒に口にやってくる。
スクランブルエッグは空気をたっぷり含んでふっくら仕上がる。塩がしっかりきいてて卵の味が心おきなく味わえる。
そのスクランブルエッグを少々拝借。ホットドッグの上におき、エッグドッグにしてカプリ。
しっとりとした卵がパンの渇きをなだめて、口が潤う。なめらかになる。
アルミホイルのカップの中の缶詰フルーツ。パイナップルに黄桃、みかんにチェリーの瓶詰め。下にラム酒漬けのブリオッシュがあればそのままサバランになってくれそうな組み合わせ。
チェリーの茎と種だけ残して朝のゴチソウ。打ち合わせ。
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