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思い出の冷やし担々麺に出会ったよぉ!
大好きだった冷やし担々麺が九段下にありました。
三希房という店で夏が近づくたび、いつはじまるかって毎年ワクワクしていたお店。
残念ながら今はなく、もう食べられないのかって思っていたら系列店の「雲林坊」が冷やし担々麺をはじめたという。
それで来てみる。秋葉原店。
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山手線の高架下にすっぽり収まる小さなお店。
気合を入れて来たら開店時間前。
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お店の前に置かれた看板で、冷やし担々麺がたしかにあることをまず確認。
入り口横の看板をみると「オープン前に並んで頂いたお客さまにはミニ麻婆豆腐をサービスします」と書いてある。
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これはなかなかうれしいサービス。
稼ぎ時のランチタイムの回転率があがりますから。そのおかげもあってかオープン前に5人ほどの小さな行列。
カウンターだけ10席足らずの小さな店です。券売機でひときわ目立つ「冷やし担々麺とミニ麻婆丼」をタッチして追加で味玉。
お店の人に手渡し座る。担々麺の辛さは増しで痺れ控えめ。ちょっと待つ。
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冷やし担々麺は麺を茹で上げ冷水で〆、休ませてから作るから時間が余分にかかるのですネ。
おまたせしましたとやってきた丼を見て、あぁ、なつかしやと思わずニッコリ。
明るいオレンジ色のスープに辣油。
茹でて冷ましたもやしにひき肉、かいわれ大根をあしらって山椒の粉をぱらりと散らしたうつくしきさま。
ウットリします。
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キリッと〆た麺は歯ごたえがあって、しかもツルンと喉越しがよい。冷たいけれど冷たすぎないところが好き。
なによりスープがおいしい。
冷たくしてもなお旨味の輪郭がはっきりしていて辛めにしても辛さがほどよい。山椒は香りを華やかにする程度で痺れはおだやかで、軽い酸味がスープの旨味を引き立てる。
茹でたもやしのシャキシャキ感、麺の食感を邪魔せぬひき肉。すべてがスープのためにある。この味でした…、好きな味。
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ちょっと遅れて麻婆丼がやってくる。それと一緒に小さなお皿に麻婆豆腐が入ってくるのネ…、そういや、開店前に並んだ人には麻婆豆腐がサービスされるんだった。
ダブル麻婆豆腐になっちゃったけど、ここの麻婆豆腐はおいしい。
だからいいやと、麻婆丼に麻婆豆腐をのっけて食べる。
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水気をしっかり抜いた木綿豆腐にホツホツ感を残したひき肉。赤唐辛子に豆豉に山椒。
ぽってりとしたとろみがそれら全部をまとめて、ご飯と混じってとろけてく。
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担々麺のやさしい辛味と違ってガツンと辛味がやってきて汗かく舌に冷やし担々麺のひんやりとしたスープがおいしい。
互いが互いをひきたてるよき組み合わせ。
昔のことを思い出しつつお腹も満ちた。おごちそう。