神楽坂のシュークリーム
ピリリと辛い蕎麦を食べたらシュークリームでお腹に蓋する。
坂道をズンズンあがって上がりきったところの「コパン」にやってくる。
セルフサービスの喫茶店。
入り口入ったところに大きなショーケースがあって、10種類ほどのケーキが並んで、どれもおいしげ。
一番人気はシュークリーム。
「神楽坂シュークリーム」って名前がついていてこのシュークリームだけ食べ歩きしてもいいですよってショーケースの上に書いてある。
ただクリームがたっぷり絞り込まれた大ぶりのシュークリーム。
歩きながら食べるのは大変でしょう。
お店でのんびり食べるに限る。
シュー生地を上下にスパッと切り分け、下の部分にたっぷりカスタード、上に生クリームを搾って重ねて上半分をのせて仕上げるシュークリーム。蓋の部分はいつも斜めにかしいでて、帽子を斜にかぶったよう。
カスタードクリームも生クリームもふっくらなめらか。だからフォークがついてくる。
まずは生地の上半分を剥がしてそこにクリームをのっけてパクリ。生地は硬めで空気をたっぷり含んでて、手に軽い。口に含むと粉糖がシュワリと溶ける。
生地の塩気がそれに続いてハラリと壊れ、それをクリームがまとめてポッテリとろかしていく。カスタードクリームのコクと甘み、生クリームの軽やかな口溶け。小麦の焦げた香りにうっとり。
下半分はカプッとかじる。
下唇は乾いた生地を、上唇はクリームを感じた次の瞬間、舌にのっかるシュークリームの重さや味わい、香りが口を満たすシアワセ。アイスコーヒー飲みながらちょっとぼんやりいたしましょう。