新橋むさしや、オムドライとミニハンバーグ
新橋の「むさしや」にくる…、ひさしぶり。
機関車広場に面して建ってる古いビル。飲食店にチケットショップ、マッサージ店にオフィスに住宅。カオスのようなテナントビルで、ずっと建て替えの噂がある。
権利者が多くてなかなか計画がまとまらないのでしょう…、数年前には耐震基準を満たすための大々的な工事までして今まで通りに営業中。
駅の向こう側にできた未来都市より昭和な感じのこのビルが新橋らしくてボクは好き。
一階の通路に面したカウンターだけの小さなお店。
白い紐が暖簾のように垂れ下がる。ここからが店という壁のような役目でもあり、かきわけくぐればドアにもなって、まるで結界がはられたようなおいしい空間。
営業がはじまるとしばらくずっと行列ができる。通路を通る人たちからも背中は丸見え。ボクは早食いさんだから平気だけれど、ゆっくり食べたいタナカくんは急かされてるみたいだからちょっと苦手って言っていた店。なつかしい。
オムライスが人気のお店。
でもそのオムライスのケチャップライスをドライカレーに代えた「オムドライ」っていうのがオキニイリ。
それにミニハンバーグをつけてもらって1250円。
今日はその注文が人気のようで、来る人、来る人、同じ注文。
夏だからドライカレーを気持ちが求めるのかもしれません。
薄焼き卵で器用につつんだオムドライ。
たっぷりの千切りキャベツにスパゲティのケチャップあえ。デミグラスソースで煮込まれたハンバーグがよりそっている大人さまランチのようなひと皿。食べる前からもうおいしい。
スプーンでパカっと割ると薄焼き卵の中はたしかにドライカレー。ひき肉、パプリカ、ピーマン、玉ねぎと一緒にご飯が炒められてる。
ドライカレーって乾いた感じがするんですよね…、カレー粉がご飯をモサモサさせるんでしょう。そのモサモサが卵と一緒になるとほんのちょっとだけやわらいで、ゆっくり口の中でとろける。
オムライスなら卵の上にケチャップたっぷり。オムドライはサイドにポッテリ置かれててそれを適宜、混ぜつつ食べる。ケチャップの酸味やうま味で味はドライカレーの味がととのい、しかも食感なめらかになる。
細かく挽いたひき肉がみっちり肩寄せ合ったハンバーグ。口の中でハラリと壊れて散らかる感じがオゴチソウ。
ウスターソースが用意されてて、途中でそれを注いで酸味とスパイシーな風味をくわえる。お皿の上にいろんな色の模様ができて、お腹は満ちる。オキニイリ。