上野のマドンナー。喫茶店はこれでいい
上野に来た。
朝の時間で、駅前の喫茶店で朝食でも食べようか…、と思って行った。そしたらバカみたいににぎやかで、ひとテーブルだけ今、空いたから準備をしますと入り口前の椅子に座った。
「ところで今日は忙しいので料理の提供に40分ほどかかります」という。
それほど暇ではないし、それほどそこで食べなきゃいけない理由もなくてそのままお店をあとにする。
近所にもうひとつ、昭和喫茶の有名店があってそこには待ちの行列。喫茶店っていつから待ってまで入るところになったんだろう…、ってうんざりしながら近所を探す。
そしたら一軒、昭和な風情のお店を発見。
「マドンナー」って名前のお店。マドンナじゃなくてマドンナーっていうのがこれまたステキでお店の外のメニューをみたら、カオスなほどにメニューが豊富。
ナポリタンやカレーがあります。
サンドイッチにハンバーグ。
そればかりか鯖の味噌煮やおにぎりまであり「お食事喫茶」って業態があるとするならこのお店。
ホットドッグがメインのセットメニューがあってそれにする。
お供はアイスコーヒーで、まずタオル生地のおしぼり。
小さなピッチャーにミルク、ステンレスのピッチャーのガムシロ、お冷、アイスコーヒーがテーブルの上に並んだ。
一階、地下は禁煙席。2階が喫煙。
上から人が降りてくると一緒にタバコの匂いまじりの空気がついてくるけれど、嫌にならない程度でうれしい。
小さな厨房から次々いろんな料理がやってくるのを見ながら、40分なんて待つことなく5分ちょっとでホットドッグが完成します。
普通のドッグロールに普通のソーセージ。ふた切れに切った片方にはキュウリがはさまり、もう一方にはレタスの葉っぱ。ケチャップたっぷり。
どこと言って特徴があるわけじゃないけど、これでいいんです。
喫茶店の料理はコーヒーが主役で料理が威張っちゃいけないもんだ…、ってボクは思うからこれでいい。
アイスコーヒーにならば特徴があるかというと、それも特徴があるわけでなくでも飲みやすく、しっかり苦くてほのかに酸っぱい。
ガムシロたっぷり、ミルクも全部注いで飲めば朝の体をしっかり目覚ますほどよいおいしさ。
なにより待たずに座れます。お店の人も明るくにこやか。これがいいんだってニッコリしながらお店を出ます。ありがたい。
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