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シビル・ウォーとキルスティンダンスト

アマゾンプライムビデオで「シビル・ウォー アメリカ最後の日」と言う映画を観ました。

2024年公開のアメリカ合衆国・イギリスのスリラー映画。
19の州が合衆国から離脱しテキサス州とカリフォルニア州からなる「西部勢力」と連邦政府による内戦が勃発した近未来の米国を舞台に、ニューヨークから首都ワシントンD.C.へと向かう4人のジャーナリストを描く。

そうWikipediaにありました。

大統領選挙のたびに国家分断の危機なんて言われるアメリカです。
しかも内戦のきっかけが「憲法で禁じられているはずの3期目に突入しFBIを解散させるなどの暴挙に及んだ大統領」に反発してと言う設定。
トランプならばしかねないこと。
しかも1ヶ月ほど前にトランプから敵視されているからとい理由でFBIの長官が辞任の意向を示したなんてニュースもあった。
後釜にトランプの忠臣を当てると発表される至って、解散せずとも私すればいいのだと次期大統領が考えているわけではあります。
興味深い。
打倒大統領を掲げてタッグ組むのがトランプの牙城、テキサスと反トランプの急先鋒、カリフォルニアと言うところが絶妙で、センセーショナルなポスターのイメージもあってかなりリアルなドンパチリ系に戦争映画じゃないかと思って観はじめたのね。

そしたらあっさり裏切られます。

大規模な戦闘シーンはほとんどない。
火薬の使用量=興行成績と信じてやまないブラッカイマーは絶対撮らない地方だと映画です。
遠くで響く爆発音やマシンガンが発砲する音。
ときおり起こる局地線。
ホワイトハウスで起こるであろう決定的瞬間をカメラに収めようとひた走るジャーナリストのロードムービーという体裁をとっていて、政府や兵士にとっての戦争じゃなく「市民にとっての戦争」という目線ですべてが描かれている。
シビル=市民のウォー。
つくづく「アメリカ最後の日」と言う安っぽい日本のサブタイトルが邪魔で配給会社の頭の悪さにうんざりします。

なぜこの監督は大規模な戦争シーンを撮らなかったのかを考えながら、主演のキルスティンダンストの話につなげていきましょう。
彼女あってに映画でしたゆえ…。


町や国、地球は徹底的に壊されてきた

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