新記を見上げて、お店の人と目があっちゃって…。
どこで食事をしようかなぁ…、って四谷三丁目の交差点近くを歩いてた。
「新記もいいかなぁ」って見上げたら窓の向こうに馴染みのスタッフ。それで新記にすることにした。
2階にあがってお店に入り、さっきの人に「目があっちゃったから」って言って笑ってカウンターの席につく。
今日の町は不思議なほどに静かで、車までもが少なく感じてちょっとさみしい。しょうがない。
香港麺と小さな丼のセットがある。
汁なし、汁あり、麺が香港式に日式と好みを選んで注文できる。今日は汁なし香港麺。丼は排骨飯がいつもの選択。芥藍菜の炒め物を追加で注文。
のんびり待った。
まず排骨飯とスープがきます。
豚バラ肉を脂と豆豉と一緒に蒸して仕上げた排骨。
むっちりしていて脂がクチャっと潰れて旨みが滲み出す。
これをつまみに紹興酒を飲むのが好きで、そうして肉を全部食べたらスープをかけてサラサラ食べるというのがタナカくん的食べ方だった。
なつかしいなぁ…、って思いながらひと口食べたところで汁なし香港麺がやってくる。
極細で縮れた麺の上に青梗菜に海老雲呑、窯焼き叉焼と仕上がりにぎやか。
食べる辣油をポトンポトンと飾ったところで芥藍菜の炒め物がやってきて食卓整う。
芥藍菜が好きだったなぁ…、アスパラガスとブロッコリのいいとこどりのような野菜でザクザクゴツゴツ歯応えがよい。
軽く渋くて緑の香りが華やかで塩と生姜とニンニク、スープで仕上げた味がその持ち味を引き立てる。
香港麺はザクザク歯切れる。
細いのに歯応えがよくて口いっぱいに散らかる感じが心地よく、オイスターソースと中国醤油、スープベースで味もしっかりととのっている。
茹でてソースをからめただけで、不思議なほどに味がととのうことにウットリ。
茹で雲呑はたっぷり包んだエビのすり身でパンパンに膨らんで薄い生地がエビ色に染まったように見えるほど。ぶりんとはぜる食感も良い。
排骨飯に叉焼のせて芥藍菜でいろどり整え贅沢ご飯をよそおいパクリ。豚肉のゼラチン質をまとったご飯がなんともおいしい。お腹も満ちる。
〆の杏仁豆腐はハリがあってスベスベとした昔風の食感で、すっきりとした甘さのシロップと相まって口もお腹もさっぱりしてきてホッとする。