塊肉を焼いて切り、お店の手間をたのしみに変える…。
夜に焼き肉。
明日から本格的に仕事がはじまるその準備。肉で元気をだしましょう…、とそれで「トラジ葉菜」にくる。
西新宿の小滝橋通り。
ラーメン通りとしてかつて知られた通りで、駅から近く飲食店向けの小さいビルが多くてそれで、今や個性的な飲食店の集積地になった通りの繁盛店。
かつては他のトラジと同じ注文制の店だったけど、1年ほど前からオーダーバイキングの食べ放題にシステム転換。ちなみにこの店の前の前のテナントが北陸からきた食べ放題の焼肉店。歴史は必ずくりかえす…、ってことでしょうか。オモシロイ。
食べ放題のメニューは2種類。
3480円と3980円で、安い方だと50種類、高い方をたのむと101種類の商品から自由に選んで食べられる。この500円でバリエーションが倍になるという仕組みがいいなぁ…、って来るたび思う。
肉でお腹いっぱいになりたいのであれば安い方でも50種類。十分です。
500円余分に払えば、選べるものの種類が増える。中には上等な肉も含まれているけれど、あくまで「並・上」という区別ではなく「食べ放題・選びたい放題」という区別で値段を設定する。
時間は2時間。焼きたい放題スタートです。
焼肉店において1番大変なのは肉を切り続けるということ。不揃いな形の塊り肉から同じ形、同じ重さの肉を切り出すという技術、経験が必要となる焼肉店が力を入れる部分ではある。しかも切り分けた肉をお皿にキレイに並べるという手間も必要。だからなんとか、切り分けないですむモノ。お皿にキレイに並べなくてすむスタイルをお店は一生懸命模索する。
それでここが売り物にしているのが「ダイアモンドカット」という商品で、塊り肉に焼きやすいようダイアモンド状に切り目を入れたのをそのまま焼く。
焼けたところでハサミで切って食べる提案。
塊のまま焼けばおいしいという、お客様にはイメージがある。
だから厨房の作業を減らすための工夫だとは思わない。
誰もがシアワセになるよい商品。
いただきました。
ダイアモンドカットハラミにダイアモンドカットカルビ。
特にカルビはタレとからんで切り目の入ったところの脂がカリカリ焦げて焼き上がる。ハサミでジョキジョキ切って食べるとこれがおいしい。
ダイアモンドカット以外にも厚切りステーキという商品がいくつかあって、これもハサミでジョキジョキ切る。網の真ん中、強火のところで表面をこんがり焼いたらロースターの端の部分に肉をたて、しばらく休ませ切ると肉汁がしっかり中にとどまり旨い。
バターにすりおろしたにんにくを加えたものを溶かしたところに肉をぶち込み食べる。甘露であります。ハラミにロース、カルビにタン塩、豚トロ、上ミノ、ハチノスと肉の種類そのものはどこのお店にもあるものばかり。けれどタレやソース、調味料が多彩でたのしい。
肉を食べなきゃ損と思うと、サイド商品が目に入らなくなる。けれど韓国海苔とかカクテキだとか、あるいは食事モノなどさまざまな魅力的なる料理を食べずにすませてしまう。
ここのカクテキは細長く大根を切り漬け込んだもの。軽く干した大根でカリカリサクサク歯ごたえがよい。
食べ放題なのに石焼モノがたくさんあるのがありがたく、例えばガーリックバターの石焼ご飯。少量ご飯にバターをたっぷり。ネギと揚げたガーリックチップがたっぷりはいって、そこに焼いた肉を混ぜ込みかき混ぜる。こんなの食べたらお医者様にしかられる…、って思いながらもとまらぬゴチソウ。
ユッケジャンスープでお腹をあっため、かと思ったら冷麺でお腹を冷やして腹いっぱい。明日から仕事、がんばろう。