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ポールバセットにてほがらかな店のたのしみ方を思う

ポールバセットでお茶にした。

今、オキニイリの専用カップで飲むコルタード。パンオショコラをお供にしました。

ハンドルなしの湯呑みのようなカップです。
しかも生地は薄くて、飲み物の温度が直接伝わってくる。
にもかかわらず入れた直後に手に持てるほどコルタードはぬるい仕上がり。
そのぬるさゆえミルクの甘みとエスプレッソの風味が際立ちひと口目からおいしく飲める。フーフーしなくちゃ飲めないエスプレッソはおいしくないということですな。

パンオショコラはしっとりタイプ。
バターたっぷりでちぎると指が濡れてツヤツヤするほどで、しかもサクサク。
口の中でちらかりながらとろけてく。

包み込まれたチョコレートはほろ苦くって酸味もおいしい。
カサカサの生地からとろんととろけ出してくる食感も肉感的なオゴチソウ。
パンの生地に塩気があるからチョコレートの甘みがキリっとひきしまるのね。大人のデザートっていう感じ。
コルタードのふくよかな風味と混じってウットリするほどおいしくて、午後の打ち合わせの時間を忘れてしまいそうになる。

ところで時間はランチタイムが終わりをむかえるタイミング。
まだ隣のサルバトーレはにぎわっている。
なんの仕切りもない大きな空間をサルバトーレとポールバセットが使う構造。
どこからどこまでがサルバトーレで、ここからポールバセットという区別は曖昧。
時間帯によって、例えば朝の時間はどこに座ってもポールバセット。
ランチタイムは一部を除いてサルバトーレというゆるい使い分けがここの特徴。
ただここから先はどんなにサルバトーレが忙しくてもポールバセット使いしかできない場所があるんですね。

20席ほどのエリアで、なぜあそこで食事できないの…、ってたまにグズるお客さまをみかけることがあるけどそれは無理な相談。
理由のひとつはお客さまへの思いやり。
もうひとつは、お店のとあるものを守ために許しちゃいけないことがあるんです。
なぜの理由を話しましょう。


サルバトーレの椅子、ポールバセットの椅子

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