肉の万世。ここがあらたな本店になるんだろうか…。
秋葉原の万世ビルが閉館した。
万世橋のたもとにあって、全フロアが肉を扱う小売や飲食店が入った肉の殿堂的なビルだった。
肉のファミリーレストランやステーキハウスに鉄板焼き。しゃぶしゃぶ、焼肉とここにくれば「肉を食べたい」って気持ちが必ず満たされた。取り壊しになるのかなぁ…、工事囲いが出来ていました。
場所をうつして最近、レストランができたと言うので来てみます。
ガラスの箱のようなビルの3階を丸ごと使った大型店で、店のムードはほどよく高級。悪くないな…、ってホッとする。
白いシャツに黒いズボン、黒い蝶ネクタイのお店の人の姿も昔のままでここがこれから新本店になってくのかなぁ…、って思った。
大好きだった「黒毛和牛鉄板焼き」のランチをもらう。
新宿西口の地下街にあったお店でよく食べたこれ。
ハンバーグのセットとこれをたのんでふたりで分けてた料理。当時にくらべて随分値段が上がりました。
まぁ、しょうがない。
木の板に楕円形の鉄板。
炒めた野菜と牛肉がジュージューしながらやってくる。
ご飯に豚汁、タレは芥子醤油の辛口でひとそろえというのも昔の通りであります。
肉の炒め物の思うと80グラムという肉のボリュームがちょっと気になる。
けれど野菜炒めと思えば高級。
タナカくんはいつもこれを「日本で一番高級な野菜炒め」と呼んで食べてた。
野菜は玉ねぎ、にんじん、キャベツにもやし。主役はざく切り玉ねぎで甘くてシャクシャクした食感が、炒めた牛肉の食感、味をひきたてる。
タレがおいしい。…、というかおいしすぎないところがおいしいと言った方がいいかなぁ。醤油にたっぷりの芥子というシンプルな味なんだけど、これが和牛の脂によくあうの。
和牛炒めをとっぷり浸しご飯に上にのせればとても上等な牛丼になる。
タレが甘くないから和牛独特の脂の甘みが引き立つんです。しかもあとくちさっぱりしてくるところがおいしい。
蓄熱した鉄板のおかげで野菜にじんわり熱が入って、玉ねぎなんて飴色になる。それをトプっとタレにつけタレと一緒にご飯にのせてかき混ぜる。脂をまとった野菜のせいでご飯の粒がツヤツヤとして口の中を転がる感じがオゴチソウ。
豚肉、野菜がたっぷりのここの豚汁はゴチソウ味で今日も堪能いたします。