メリークリスマス銀座ウエスト
クリスマスらしい食事をしよう…、と銀座ウエストにやってくる。
本当は朝に来たかった。
けれど週末は11時からの営業で、開店時間を狙って到着。丸ノ内線の銀座の駅から気持ちはスキップしておりました。
金色のリースが彩る入り口。中に入ればいつものように整うお店。
テーブルクロスや椅子の背当ての白いリネンが眩しくひかる。おだやかなのに心地よい緊張感に背筋が伸びる。
お店を満たす音楽はヘンデルのメサイアでした…、クリスマス。
オキニイリのトーストセット。
熱いコーヒーをお供にしました。
食卓の準備が優雅にはじまって徐々に景色がにぎやかになる。
タオル生地の厚くて熱いおしぼりの、袋を開けるとハッカの香り。気持ちがパッと明るくなります。
箔押しの天使が踊るお冷グラスに、同じく天使が踊るカップにコーヒーの湯気。8種類ほど用意されてるジャムの中からマーマレードとハチミツを選んでのんびりと待つ。
コロナ以降、感染予防対策でシュガーポットにスティックシュガーが入れられていた。
それが今日。うれしいことにグラニュー糖がポットにおさまりやってきた。ミルクの入った銀のピッチャー、ミニチュアみたいな塩ケース。いつも以上にキラキラ眩しい。
ちょっとづつ、でも確実に前に進んでいるんだなぁ…、って思ってちょっとホッとする。
リーフサラダとゆで卵。
緑のベビーリーフに真っ赤なトマト。いつものサラダが今日はクリスマスツリーのように見えでニッコリします。甘酸っぱいドレッシングをまとったリーフをモサモサ噛んで、ほどよく硬いトマトでクチュッと口を潤す。お腹が目覚めるオゴチソウ。
茹でた卵がキレイに剥かれ、エッグスタンドにおさまる姿があいらしい。
「Eat me!」言っているよう。
ムチュンと食べる。
ほどよく水分が抜けた白身が前歯を撫でまわし、黄身がとろけてなめらかになる。
サラダと卵を食べたところでトースト到着。
こんがり焼けたトーストはバターが塗られてしっとりツヤツヤ。
ひと口分をちぎると指がひんやり。噛むとジュワッとバターがしみ出し口をしっとりさせるのに、焼けた食パン独特のザクザク歯切れる食感はまだ残ってる。焦げた小麦の香りもおいしいオゴチソウ。
マーマレードをたっぷりのっける。塗るのじゃなくてのせる贅沢。マーマレード独特の苦味を帯びた酸味と香りが、バターの風味をひきしめる。
そしてハチミツ。ポーションパックの蓋を剥がしてそっとパックを傾ける。こぼれ落ちまいとしばらく器にしがみつき、それが一気になだれをうってトーストの上に流れ出す。
ハチミツの糸が折り畳まれるようにトーストの上にたまって輝き、バターと出会う。バターのコクと塩味、香り。ハチミツ独特の香りに豊かな甘味が混じって口の中へとやってくる。
おいしいなぁ…、体が内側からとろけるような甘いゴチソウ。ひとかけ、ひと口、ちょっとづつ、お腹におさめてほどよく満ちる。
コーヒーを2回おかわり。最後はミルクと砂糖をたっぷり、甘々にしてお腹においしい蓋をする。のんびりしたら銀座を歩き、家に着いたらなにもしないで過ごしましょう。
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