台無しのクロワッサンがこんなにもおいしいなんて…。
「リチュエルカフェ」で朝にしようとやってくる。
駅前商業ビルの地下の奥。目立たず、あまり便利な場所ともいないのに朝からにぎやか。
ほぼ満席で、2人席はひとつ残して埋まってた。
お客さまは9割方が女性で、男性だけはボクひとり。思いっきりアウェイな空気をむしろたのしむことにする(笑)。
クロックムッシュのセットをたのみ、お供の飲み物をカフェオレボウルにアップグレード。
小丼ほどの大きさもあるボウルに入ったカフェオレがまずやってくる。
ハンドルはない。だから両掌で包み込むように持ち上げることなるのだけれど、ずっしり重たく手にあたたかさが伝わってくる。
おいしい先味。口が広いからコーヒーやミルクの香りが顔全体を包む感じがまたオゴチソウ。泡はぽってり、ふくよかで喉越しなめらか。お腹がやさしくあったまる。
クロックムッシュがやってきます。
クロワッサンで作ったクロックムッシュで、サラダとオレンジが添えられている。
ここのクロワッサンはサクサク感といい香ばしさといい、一級品のおいしさ。
にもかかわらずこの料理はその美味しさを大いに損なう仕上がりなのネ。
それでもこれをたのんでしまう理由のひとつがサラダがついているところ。
シャキシャキの状態ほどよい葉っぱ野菜に、飴色にした粗みじんの玉ねぎ、それに焦がしたベーコンチップがパラリ。
完結系のすっきりとした軽いドレッシンにベーコンの脂のコクや風味が混じっておいしいの!
これを食べずしてここの朝ははじまらないって思えるほどのオキニイリ。
メインのクロックムッシュにもベーコン一枚。クロワッサンの間に挟んでチーズをたっぷり乗せて、チーズに焦げ目がつくまで焼いてる。
チーズの重みでクロワッサンが潰れるほどで、その台無し感にいつもドキッとするのだけれど、ソースをまとわぬクロワッサンはバリバリサクサク。ソースがかかったところもしんなりしつつも口の中でハラハラ散らかる様はクロワッサンのそれそのもの。
ガリッとベーコンが壊れてクロワッサンと一緒になってとろけていくのもたまらない。
いいクロワッサンはどんなに調理しようがクロワッサンらしさをなくさない。むしろクロワッサンらしさを強調させることになるんだ…、って思ってニッコリ。
最後にオレンジをパクリと食べて口をスッキリさせて〆。カフェオレ飲みつつゆっくり食後をたのしんだ。