見出し画像

若い頃のゴチソウは今もゴチソウ

新宿駅の南口から甲州街道沿いに旧三越新館に向かって歩く途中に「たつ屋」って店がある。

甲州街道を上に眺める側道に面した小さなビルの奥。
ぼんやりしてるとうっかり通り過ぎちゃうほどに小さく目立たぬ入り口の店。牛丼とかつ丼が売りの店でその両方を一度にたのしめる「かつ牛丼」って料理が人気。

いつも腹ペコだった時代によく来てた。タナカくんともよく来たなぁ…、一緒に食べるとなんでもおいしく感じたものなぁ…、ってなつかしくなりひさしぶり。
カウンターだけ。牛丼の頭がくつくつ炊かれた大鍋。かつ丼を炊く小鍋用の小さなコンロ。昔のままがなつかしい。
かつ牛丼のご飯控えめ。昔は大盛りだったのにね。
かつ丼をまず作ったら上に牛丼の頭をのっけて出来上がり。ここの牛丼には煮た焼き豆腐が入ってる。ぷるんとなめらか、得した感じがオキニイリ。

煮た牛肉もかつ丼のタレも味はかなりきっぱりしてます。甘みやうま味が強調されることなくひたすら醤油の風味と塩気が口に広がっていく。そこに脂がまじることで味が完成していく感じ。

そっけないくらいの味だから大盛りでも飽きず食べることができたんでしょう。

とんかつの肉は薄くて衣が分厚く、とんかつとしては貧しい。でもだからこそタレをしっかり吸い込んで玉子をまとっておいしくなってく。牛丼の肉もやせててだからもりもり食べられる。ここの他人丼もこの肉だからうまかった。

しかもつゆだく。硬めのバサバサしたご飯がザブザブ浸かるくらいかかっててそれがおいしかったりしたものです。紅生姜をたっぷりのっけて辛味や酸味を足してもりもり。元気がでました…、なつかしい。


いいなと思ったら応援しよう!