虫歯にしみるドーナッツ
ちょっと歩いて甘いもの。「珈琲専門店エース」でドーナッツ。アイスコーヒーをお供にします。
タナカくんの好物でした。
彼曰く…、虫歯にしみるドーナッツ!
揚げたドーナッツをオーブントースターであたためる。お皿に移して穴の部分にバターをひとかけ。グラニュー糖をたっぷりかけて出来上がり。
フォークを当てるとボロっと崩れる。その断面は粗くて細かな穴がたくさん出来てて、そこにバターがしみこんでいく。
舌にのせると一瞬、ひんやりするほど油たっぷり。
唾液が出ます。
お皿の上ではボロボロ崩れるほどに儚くて、噛んだ瞬間、グラニュー糖がジャリジャリ奥歯で壊れる音が耳の奥に響いて聞こえる。
それがゆっくり、バターや唾液と混じりあいとろけていくのにウットリします。揚げた小麦粉の風味にバターの香り、塩気に砂糖の甘みがまじって口の中はとろんとなめらか。
ドーナツ屋さんのドーナツじゃなく、喫茶店のドーナッツ!
考えてみればうどんもドーナツも小麦粉料理。
かたやなめらかにして喉越しのよい仕上がりで、こちらはザクザクホロホロ、乾いた感じになっている。同じ食材が調理の仕方でまるで真逆のものになる。料理って本当にオモシロイなぁ…、ってしみじみ思う。
虫歯にしみる甘いドーナツと一緒に甘いアイスコーヒーっていうのがタナカくんのいつもの食べ方。そしてここのアイスコーヒーはもともと甘く仕上がっている。
甘さでコーヒーの苦味、酸味が際立って不思議なことに後口スッキリするのがステキ。オモシロイ。