ジャーマンドッグ
ドトールコーヒー。
ミラノサンドにミルクレープ。
朝食にはトーストブレッドで作るサンドイッチなど、フードメニューが多彩に揃うチェーンストアです。
けれどかつでドトールコーヒーといえばジャーマンドッグ一択といってもいいほどだったことがある。
おいしかったなぁ。
サクッと焼けたドッグロール。
アメリカ的でなくソフトなバゲットみたいな食感、味わいでパリッと焼けたソーセージのジューシーを受け止め、ひきたて口がたちまち贅沢になったものでした。
店のカウンターの片隅にソーセージを焼くためだけのグリラーが置かれてた。
細い金属製の筒が並んでそれがぐるぐる回転している。
ソーセージを置くとソーセージもぐるぐる回りながら筒の下のヒーターの熱でまんべんなく焼けていくという仕組みで、パリッと焼かれたソーセージの食感、味わいは格別だった。
ホットドッグはそもそもパンを食べる料理じゃなくて、ソーセージを手づかみでおいしく食べる工夫の料理。
パンがあるから肉汁がもれなく口に入ってくれる。
パンがあたたかければソーセージの熱々が持続するからずっとおいしく食べられる。
ソーセージ自体もおいしく、だから「ホットドッグ」じゃなくて「ジャーマンドッグ」と名付けたに違いない。
ただ温めるのに時間がかかる。
しかもロスも出やすかったのでしょう…、そのうちロール状のヒーターがなくなった。でもジャーマンドッグという名前は引き継がれ別のやり方で作るようになり、味が変わった。
今では形は似ていてけれどロールもソーセージもワングレード落ちた別物になっちゃった。
なのにずっと同じ名前で売られ続ける。
かつての片鱗があるだけに違いがなんとももどかしく、勿体無いなぁ…、と思ってしまう。
昔のやり方のジャーマンドッグを作ってくれる店があったらワザワザ行って少々待っても食べてみたいなぁ…、もったいない。