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青山一丁目で、運命の肉ぶっかけに出会う。

昨日友人とおいしいお店の話をしてたら「青山一丁目のいわしやっていううどん屋さんがおいしいよぉ」って教えてもらった。
場所は青山一丁目交差点に面した「青山ビルヂング」の地下。

「ビルヂング」とついているのでわかるように三菱地所の昔からあるビルで、5年ほど前に大々的にリニューアルした。
アメリカのデザイン事務所が手掛けた作品。
ロゴも一新されて気になっていたけれど、機会がなくってひさしぶり。
日比谷園っていう中国料理のお店があって、そこのオーダーバイキングが安くておいしくたまに来ていた。
当時はいかにも古いオフィスビルの地下って感じのぼんやりとした雰囲気だった。それがびっくりするほどモダンに、しかもいい雰囲気に変わってた。

セラミックタイルとガラスブロック、お店のサインも統一されて都会的な大人ムードにまずウットリ。
テナントの店舗にとって入居しているフロアーの雰囲気やテナントの顔ぶれもとても大切な要素のひとつ。チェーン店が一軒もなく、気軽にお酒がたのしめそうな店が多くて入ってみたくなる店揃い。日比谷園も健在でした。

大きな暖簾が揺れる入り口。入り口脇にはうどん工房がしつらえられて、セルフサービス。今ではすっかり馴染みのスタイル。

レジの手前に天ぷら用の棚が作られているけれど営業がはじまった直後ということもあってでしょうか…、そこに天ぷらは並んでおらず注文ごとに作ってくれる。得した感じ。
「冷やしの肉ぶっかけがおいしい」という聞いててそれを選んでたのむ。お供に「イカとアスパラガスのかきあげ」をつけてテーブルで待つ。
5分ちょっとで番号呼ばれて取りに行く。商品を受け取り振り返ると天かすにネギ、すりおろした生姜がドサッと置かれてて好きにどうぞというサービス。生姜をとってさぁ、食べる。

うどんの上には牛肉たっぷり。
豆苗に刻み海苔が彩りそえる。
箸をつっこみうどんをたぐると角がくっきりした乳白色のうつくしき麺。

みずみずしくてツヤツヤしてる。軽くよじれていかにもおいしげ。

一方、かき揚げはどっしり大きい。しかも油の香りが香ばしくって衣は薄付き。上等です。

まず麺だけたぐってズルンと食べる。
おいしくってびっくりしました。
ひとすすりした瞬間、あぁ、大盛りにすればよかったって後悔したほど。
まず食感が肉感的。喉の入り口が気持ちいいんです。ツルツルでもありネットリでもあり、かと言って粘ることもなくしばらく口の中にいる。唇や口の隅々、歯茎に喉といろんなところを撫で回す感じにウットリ。
麺そのものに塩がしっかりのっていて、小麦の香りもフワッと漂う。ぶっかけのタレは甘すぎず、うま味ほどよく醤油の風味がキリッとしてる。

牛肉がまたうまい。甘辛味…、けれど決して甘過ぎもせず辛過ぎもせず、脂がかたまらぬようにと常温。キリキリに冷やされたうどんと一緒に食べると麺も牛肉もほどよい温度になるのがステキ。

かき揚げを崩すと具材は多彩。サイコロ状に切ったイカはふっくらやわらか、ささがきにしたアスパラガスに玉ねぎ、ニンジン、それから白ネギ。それらそれぞれ歯ごたえ、歯ざわり違ってて味もにぎやか。

うどんにのっけて食べると油がタレにコクが出てうまい。
粗みじんにした赤唐辛子が用意されてるところも好み。ゴマをすったり生姜を入れたり、丼の中はどんどんにぎわい結局汁まで全部飲み干す。

オキニイリ。


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