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壁に背をして座るおじさまは自信家?それとも小心者

レストランのテーブルで、上席はどこ?

社会人マナー講座のタイトルみたいな書き出しの今日。
一般的に「入り口より遠い席」であって「通路側じゃなく壁際」の席が上席って言われます。
なのに女性をエスコートしながら自分が壁際に座って平気なおじさまが結構多い。
先日もそういうおじさまがいらっしゃって、一体どうしてそういうことができるんだろう…、と興味津々で人間観察をしてしまった。

上等なカフェでのことです。
壁にそってベンチシートが設られていてテーブル6つ。
アームチェアが6つ並んで、ベンチシートもアームチェアも艶ややかな生地が貼られた上等なもの。
6つのテーブルの前には2人がけ、4人がけのテーブルが全部で8つ。
平日のランチタイムを終えおやつどきのちょっと前という時間帯でもあったからでしょう…、お店はほどよくにぎやかボクに彼らを含めて7組。
彼らはひとつ隣の席に座った。

おじさんは50半ばくらいかなぁ…、グッチのドライバーズシューズを素足に履いてライトブルーの細身のパンツ、生成りの朝のシャツを着ている。
女性はおそらく50前後。
手入れの行き届いた髪にネイルで、座るとすぐに膝を組む。
足がキレイでハッとしました。
夫婦かなぁ…、と思うもふたりから漂ってくる気配はどこか色っぽい。
聞き耳を立てるまでもなく会話が耳に入ってきます。
ひさしぶりね…、元気だった?からはじまって近況報告が続く様子に、なるほどそういう関係ね。

それにしてもなぜこのおじさまは女性を上座に座らせなかったんだろう。
上座がどちらか知らないようにはみえないし、女性あしらいに慣れていないはずもなく、ならば自分があえて上座に座った意味があるんじゃないか。

このおじさまは相当の自信家なのか。
はてまたあわれなほどの小心者なのか、話を聞きながらあれこれ思った。
レストランでどの席に座るのかってとても大切。
そういう話をいたしましょう。


壁際の席の役割

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