いちごジュースだよ…。
お昼の〆にさぼうるにくる。
いつも座ってたカウンター前のテーブルからは、入り口が見えてのっそりやってくる彼の姿もよく見えた。
今日もずっと入り口見ながらぼんやりした。入ってくることなんてないのにね…、大切な人を待つ時間ってなんてシアワセなときだったんだろうって思った。
彼がここで飲んだのはバナナジュースかイチゴジュース。3:1くらいの割合だったかなぁ。イチゴに練乳をかけたときの味がして好きなんだけど甘いから今日は我慢するんだ…、ってそれでバナナジュースを選ぶことが多かった。
どんな味がするんだろう…、って初めて飲んだらたしかにイチゴ練乳の味。それも練乳を豪勢にかけたときの味がした。我慢しなくちゃいけないジュースを、今日はゴクリと飲んで彼の無念をはらす、霜月最後の土曜日の午後。
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