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チェーン店じゃないから…、の良さ

ひさしぶりに神保町の「もり一」にくる。

東京、千葉に6店舗ある回転寿司の小さなチェーン。大きなチェーンにはない良さがあって、たまに来ていた。
とても気持ちのよい店です。
まずスタッフがみんな若くてキビキビ、明るい。
40席ほどのベルトの中に握り手3人。ベルトの外にサービススタッフがひとりいて、握り手のうち一人が女性。
握りながらのセールストークも軽妙で、おいしい予感が漂っている。

カウンターの上にテーブルマットが敷かれてて、上等な店に来たって思わせるのがいい感じ。
寿司は2貫で150円、230円、330円に440円とちょっと高めの値段設定。230円の品揃えが中心で、変わりネタとか炙りモノにたよらぬ昔ながらのネタ揃え。
まずはコハダを試してみます。
むっちりとした食感にビリッと鮮やかな酢〆の状態。大葉を挟んで仕上げててなかなか上等。オキニイリ。

マグロはねっとり。
ちなみにここのシャリは赤酢のシャリ。
酸味と旨味のバランスがよくネタの持ち味を受け止めおいしくしてくれる。

「ハーフハーフ」という注文の仕方があるのも独特。

異なるネタを一貫づつ。
同じ値段であれば自由に組み合わせることができる、おひとり様にはうれしいシステム。
エビを一貫、やりいか一貫。

むっちりとして甘みの強い正直なエビ、ハリがあって噛んでるうちにねっとりとろけるイカとどちらも味わい上等。エビとイカがおいしい寿司屋はいい寿司屋。

カンパチに昆布じめの真鯛。ホタテの柱にアカニシ貝。うなぎと穴子。テーマを決めてハーフハーフのお皿を作る。食べ比べっぽい食べ方ができてたのしい。
特にうなぎと穴子は似て非なるものと思ってニッコリ。

〆にとろたく。赤酢のシャリのおかげでトロやたくわんとの境界線が曖昧になり「ほぼトロ」のように見える贅沢。

海苔はパリッと歯切れて風味豊かで噛んでくうちにとろける感じがオゴチソウ。
注文しなくてもベルトの上をハーフハーフが流れてくるのもたのしくて、大手ができない工夫ができる小規模店の魅力を感じる。大手を真似して頑張りすぎると自滅する。どうせ頑張るのなら大手がしないことを頑張る。いいことだなぁ…、って今日はおいしいお勉強。


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