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飲食人として、お互いを高めあえるチームであり続けたい 【酒井商会で働く #02】

渋谷にて『酒井商会』『SHIZEN』、恵比寿にて『創和堂』を営む株式会社酒井商会では、様々な個性をもつメンバーが働いています。連載「酒井商会で働く」では、それぞれのスタッフがどんな想いをもって酒井商会で働いているかを語っていきます。今回は、執行役員をつとめる入船和真(いりふね かずま)です。

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いつもお店にお越しいただいている方も、​はじめましての方も、ご覧いただきありがとうございます。入船和真と申します。

私が株式会社酒井商会で働きはじめたのは2020年1月。その後、2020年7月からオープンした創和堂の初代店長をつとめ、現在も創和堂の現場に立ち続けさせてもらっています。また、2024年6月より執行役員に就任し、人材採用やメンバーの成長支援に尽力しています。

酒井商会で働く以前

現在の私は飲食の仕事をしていますが、以前は全く違うキャリアを歩んでいました。サッカー選手として、プロの世界で4年間プレーしました。

宮崎の高校を卒業後、サンフレッチェ広島に入団し3年間。その後、徳島ヴォルティスで1年間。ただ、プロの世界は厳しく、優秀な若手選手が毎年入るなかで、彼らとポジションを競い合っていかなければなりません。22歳の時に戦力外通告を受け、最後の一年間はベンチにすら入ることができませんでした。

サッカー選手としての4年間は悔しい思いばかりでしたが、多くの優秀な選手たちとプレーできたことは非常に充実した経験でした。戦力外通告を機に、新しい道を探すべきだと感じ、プロサッカー選手のキャリアを終えることを決意しました。

セカンドキャリアを考えた時、叔父が飲食店を経営していたことも影響し、飲食業界で働いてみたいと思うようになりました。ちょうどその頃、広島時代にお世話になっていた方の紹介で、東京の神泉にある立ち飲みワインバー『buchi(ブチ)』でホールスタッフとして働かせてもらえることになりました。

2004年に開業したbuchiは、スタンディング・スタイルの火付け役となったお店として知られています。2014年に閉店してしまいましたが、様々な業界の人たちが集まる場として、活況を呈していました。当時の私は22歳でしたが、サッカー以外は何も知らない状態でしたので、見るもの全てが新鮮でした。

特に私が刺激を受けたのは、飲食で働く方々です。buchiは深夜3時まで営業しているため、深夜の時間帯は渋谷界隈で飲食店を経営しているオーナーやそのスタッフの溜まり場のような場所になっていました。そこで、飲食業界の先輩方が仕事の魅力や醍醐味を熱く語ってくれる姿に触れ、私もこの道で生きていきたいと強く感じるようになりました。

5年半ほどbuchiで働き、その後はbuchi時代のお客様からお声がけいただき、新しくオープンするビストロのオープニングスタッフとして働くことになりました。ここでもサービスを担当し、お客様が再び訪れてくれた時の喜びや、「また来るね」と言っていただける瞬間の感動に大きなやりがいを感じていました。

また、私が飲食で働くなかで、深く魅了されていったものがあります。それはナチュラルワインの世界です。

幡ヶ谷にご夫婦でやられている『SUPPLY(サプライ)』というナチュラルワインを扱うイタリアン酒場のお店があるのですが、そこでソムリエをつとめる小林希美さんは私のbuchi時代の先輩です。私にとって小林さんはワインの先生で、ワインに関する様々な知識や楽しみ方を教えてくれました。

私もナチュラルワインを扱うお店で働きたいと思い、ビストロの後は、焼き鳥とナチュラルワインを一緒に提供するお店で働くことになりました。ワイン担当という肩書きをいただき、ワインの世界をさらに深く探求したいという思いが強くなりました。

(▲)BUCHIで働いていた時の一枚


酒井商会で働くことになった経緯

私が酒井商会を知ることになったきっかけは、常連のお客様からの紹介でした。ナチュラルワインと和食を扱う面白いお店があると教えていただき、いつか訪れてみたいと思っていました。その後、サッカー時代の後輩が韓国から来日する機会があり、せっかくならと思い、酒井商会に初めて足を運びました。

その際、カウンター越しに酒井と話をするなかで、共通の知人が多くいることや、様々な共通点があることが分かりました。その後、酒井からプライベートで食事に誘ってもらったり、自宅に遊びに行かせてもらったりと、次第に親しい関係になっていきました。

一方、私は結婚し子どもが生まれたこともあり、夜遅くまで働く飲食の仕事を続けるべきか悩んでいました。地元の宮崎に戻り、別の仕事に就くことも選択肢に入れていました。そんな時期に、様々な飲食店のマネジメントやコンサルティングを行っている方と知り合い、その方の会社に転職することになりました。

転職の話が決まった頃、酒井からお店を手伝ってくれないかという相談を受けました。酒井商会の今後のビジョンを聞き、酒井と一緒に働くことに魅力を感じましたが、既に転職先が決まっていたため、直接手伝うことはできませんでした。

であれば、そのコンサルティング会社を経由して、手伝ってくれないかという話になり、転職先の会社の仕事として酒井商会を手伝うことになりました。約1年間、週2くらいの頻度でホールスタッフとしてお店に入りました。そういう風に酒井が手配してくれたことに、とても感謝をしています。

酒井と働き始めてまず感じたのは、酒井の意識の高さでした。料理も接客もでき、お酒や食材について非常に詳しい上に、料理人としての知見を高めるための努力を欠かさない。その姿勢を間近で見て、自分も酒井のもとで頑張りたいという思いが日に日に強くなっていきました。

そんな中、酒井商会の新しい挑戦として創和堂がオープンすることが決まります。自分の人生に迷っていた私ですが、挑戦する酒井の背中を見て迷いが吹っ切れました。正式に酒井商会に社員として入社し、ここで自分も挑戦していくことを決意しました。

(▲)酒井商会で働いていた頃の一枚。当時のメンバーたちと。


「考える力」を育むことの大切さ

酒井商会では、会社全体として「魂は細部に宿る」という言葉を大切にしています。

酒井商会で働き始めて感じたのは、酒井をはじめとするスタッフ全員がこの理念を体現していることです。お客様の目に見える部分だけでなく、目に見えない細かい部分まで気を配り、妥協しない姿勢に感銘を受けました。

入社後まもなく、私は新しくオープンする創和堂の店長をつとめることになりましたが、この酒井商会のイズムを新しく入ってきたスタッフたちと共有することを大切にしました。オープンして1年くらいの間は酒井が創和堂に立ってくれたこともあり、創和堂のカルチャーとしても、この精神が浸透したように思います。

また、この「魂は細部に宿る」を体現するためには「考える力」が不可欠です。どうすれば一人ひとりのお客様により良い時間を過ごしていただけるかを常に考え、自分たちを磨き上げていかなければなりません。

これは私がサッカー選手として学んだことでもあります。サッカーにおいても、同じシチュエーションは二度とありません。常に状況を判断し、最適なプレーを選択するためには、考える力が求められます。

創和堂では、接待でいらっしゃるお客様もいれば、ご友人といらっしゃるお客様など、シチュエーションは様々です。お客様の言動や状況からニーズを察知し、先回りして対応することで、お客様にとって心地よい時間を提供することができます。

酒井商会では、この「考える力」を育むために、スタッフ間のコミュニケーションを大切にしています。毎日の朝礼や夕礼で、前日の営業を振り返り、良かった点や改善点を話し合うことで、スタッフ全員が成長し続ける環境を作っています。

また、新しく入ってきたスタッフに対しては、疑問や不安を解消するためのサポートをこまめに行い、酒井商会としての考え方を共有することを大切にしています。お店としての型があるなかで、それぞれの個を発揮してもらう方針を掲げています。

「考える力」を育みながら、「魂は細部に宿る」という精神を実践していく。この酒井商会のイズムをこれからも継承し、細部により磨きをかけていく集団でありたいと思います。

(▲)酒井商会では社員全体が参加する勉強会も定期的に開催しています。


切磋琢磨し続けるチームであり続けたい

現在、私は創和堂のいちスタッフとしてお店に立つと同時に、酒井商会の執行役員・人事担当として、人材採用やメンバーの成長支援にも携わっています。

酒井商会全体のスタッフの人数が増えていくなかで、スタッフ一人ひとりの頑張りや成長を酒井としっかりと共有し、全員がモチベーション高く働ける職場環境を築いていきたいと思っています。

チームづくりにおいて、普通のモチベーションの状態を1と例えると、職場には「×1.1」を与える人と「×0.9」を与える人がいると言われています。

「×1.1」を与える人とは、相手の自己重要感を高めて、普通の状態よりも少しポジティブにできる人です。一方、「×0.9」を与えてしまう人は、相手を頭ごなしに否定したり、責任を追求したり、「こんなことも知らないのか?」とマウンティングしてしまうなど、相手の自己重要感を下げてしまう人を指しています。

重要なのは、一度のコミュニケーションで1が1.1や0.9になるだけで終わらず、それが連鎖して何乗にもなることです。「×0.9」のコミュニケーションをするメンバーがチームにいると、チーム全体のモチベーションに大きな影響を与えてしまいます。

このようなコミュニケーションに陥らないように、忙しい中でも、スタッフそれぞれが自分の言葉遣いや態度に気を配ることが重要です。人事担当として、スタッフの成長をサポートし、全員が高いモチベーションを維持できるよう努めていきたいです。

飲食人として、お互いに切磋琢磨し、互いを高め合う。酒井商会は、そんなチームであり続けたいと考えています。

<編集協力:井手桂司>

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酒井商会では一緒に働く仲間を募集中。

株式会社酒井商会では一緒に働く仲間を募集しています。詳しくは、以下のWepページに掲載しています。共に成長していける方のご応募を心よりお待ちしています。

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