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みんなと同じでないといけないの?
2024年10月園だより
「保育園にぬいぐるみを持って行きたい」と出発前に手離さない娘に、私はどうしよう〜と困ってました。何となく持って行ってはいけない気がするし、無くなったら困ると周囲に気を遣わせてしまうし、それを許してみんなが持ってくると現場が大変なことになるし。。。そんなことを思った記憶が残ってますが、園の玄関での同様のやりとりに思いを馳せる機会があります。
こんな状況があると、保育者は子どもの様子をよく見ています。手放した方が遊びに集中できそうか、どうしても持っておきたい状況なのか、持っていたい背景にどういう思いがあるのかを、子どもとのやりとりの中で察知して、手放せないときは、きっとその子には今それが必要で、持っていると安心できるんだろうと想像し、無理に奪い取ったりはしません。
そこにはみんなと同じでないといけないというルールはなく、それぞれの育ちに合わせて、今その瞬間を認めたいという気持ちで子どもをみる視点があります。その視点は、子どもにも伝達して、生活の中でもよく見られています。子ども同士でフォローをしあうとき「どうしたい?」と聞く姿があったり、出かけるときに遅れそうになる子をそっと待つ姿があったり、1歳児のような小さな子でも誰かに寄り添う姿があり、どの子も、目の前に困っている子がいるから「そうしてあげたい」という、それだけの気持ちで自然に振る舞っているように思います。
プレイデーでもきっとそういうやりとりが見られると思うので、じっくり我が子と友だちとの関わりを見ていてくださいね。子どもたちはみんな凸凹の発達の中で、自分なりにそこにいる意味を見出して思うように動いています。大人はその子どもの今を認めることから始められるといいなと思います。