久し振り、の夢(2022.9.2)
何かの依頼を受けて、あるお宅に来ていた。
ひよこを数匹と、大型犬を飼っている。
ここの奥さんから、何かを預かって、彼女の実家に届けるのが、依頼の内容。といって僕は宅配業者ではないので、プライベートの縁で頼まれたのだろう。しばし、ひよこと犬を愛でた後、荷物を受け取って車で移動した。
届け先の実家というのが、チャイムを鳴らすのをためらってしまうほどの豪邸だった。
依頼主の母親と姉、そして、ふたりよりも大きい犬が、出迎えてくれた。依頼主の家にいた犬の親なんだとか。じゃれつかれるとひっくり返りそうになるほど、でかくて重い。
家のどこかから、ニワトリの鳴き声がした。こちらも、依頼主の家にいたひよこの親だった。
無事に荷物を引き渡し、自分の車に戻ってくると、ボンネットが開いていて、十歳くらいの男の子が父親に抱え上げられながら、興味津津という表情でエンジンルームを覗き込んでいた。
立ち去らせようと声をかけた。すると、父親から、おお久し振りだな、と言われた。そういえば、天然パーマとメガネの顔に見覚えがある。相当、昔の記憶だ。子どもの頃の同級生だろうか。
思い出そうとしていると、俺ももう還暦だよ、と苦笑する。ということは、十歳上だから、同級生ではない。中学か高校の先生だったか。どうとでも取れる曖昧な答えを返しながら、記憶の中から物凄い勢いで、この顔を若くした姿を探す。