懐かしのリュック、の夢(2022.11.8)

 勤め先のオフィス。
 室内に事務机が見当たらない。その代わり、普段は壁ぎわに並んでいる棚が壁から背を離し、部屋の中ほどまで進出していた。
 従業員は動きやすい服装で、雑巾やらハンディモップやらを、めいめい手にしている。
 オフィスの一角では、大量の贈答品らしき箱から包装紙やのしをはがす作業に没頭する一団が。
 どうやら御歳暮のシーズン、年末の大掃除の真っ最中なのだ。
 僕は大きなゴミ袋に紙だけを拾い入れていた。
 要・不要の微妙な物置き場になっているところに、見覚えのあるリュックサックがあった。若かりし頃、サイクリングに背負っていった、懐かしのリュックだった。僕の私物がなぜここにあるのかは知らないが、ほこりをはたきながら開いてみる。中には寝袋などキャンプ用品が、当時のままに入っていた。
 アウトドア趣味から遠のいて早数十年、もう二度と使うこともないだろう。しかし、捨てずにとっておくことにする。

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