酒井剛志 <農業国から工業国へ>
貧しい農業国だったベトナム1990年代のベトナムでは、ハノイ市とハイフォン市をつなぐ道路を、ドライバーがものすごいスピードで車を走らせていました。狭い道の両側を人が歩き、自動車やモーターバイクが並行して行き来しています。
日本の常識では考えられないような危険な追い越しで、反対から来る車に正面衝突しないかと冷や汗をかくこともありました。
周りは、ほとんどが農村地帯でした。なにしろベトナムは、70%が農民という農業国家だからです。
その農民の生活が極貧状態に近いことは、車から外