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#1 状況整理④

心につっかえて、離れないことがある。

中学のぼくは、バスケ部に明け暮れていた。

学校のある日は、朝練、夕練、夜練。
学校のない日は、朝練、昼練、夕練。

家庭を省みなかった。

こんな表現、子供が何を言ってるんだ?って、思うかも知れないけど、弟のだいきのことを思うと、胸がきゅっと、切なくなる。

〜回想〜

うちは、母子家庭。ぼくが幼稚園の頃に、両親が離婚していたらしい。
母さんが説明をしてくれたことはないけれど、父親が「デパートでたまに会って、ご馳走してくれる人」だから、そうなんだと思う。

最近、母さんの過干渉は鬱陶しくも思えるし、このまえみたいに見えない地雷を踏んで、
突然泣き出されても、困るし。

姉は、賢い高校に通ってて、最近は別に話すことも少ないし、何やってるかよくわからない。
まあ、女子高生は、色々忙しいんだろう。
(お年頃ってやつ?)

だいきは、自慢の弟だ。
めちゃくちゃかわいい。もはや無条件の存在!

最近、にぃに、って言ってくれない。ちっ、あれ密かに気に入ってたのになぁ。最近、ミニバス(こどもバスケ)始めたらしい。憧れられる兄貴ってのも、つらいもんだぜ!

最近、だいきともあんまり話してないなー。
何やってんのかよくわからんけど、
この前、おかしなことをやってたな。

折り紙で兜を折って、
「かぶとはいらんかねー」とか言いながら、
リアカー引いて、ご近所の団地を回ってるんだってさ!
しかも一個千円だって!高っ!!

恥ずかしいから、姉と一緒に、
「そんなん誰も買うわけないやん!恥ずかしいから二度とやらんでね!」って言ったら、
しばらく懲りずにやってたけど、あいつのために二人で言い続けてやったら、やっと懲りたらしく、しばらく泣いて、やめた。
良かった、良かった!!

母さんは、「お兄ちゃんなんだから」と、よく言う。ぼく、、いや、俺だって俺の世界があって、その中で忙しくやってるんだから、いちいち家のこと考えてられんのに!もう放っといてくれんかなぁ、、

・・・

35歳になった今、改めて当時を振り返ると、
だいきは寂しかったろうと思う。
片親の母は、僕ら3人を養うために、
それはもう、色んなものを犠牲にして、
必死で働いてくれていた。

姉は、母の期待を一身に受け止めて、必死に背伸びをして県内屈指の進学高校に進んだが、
周囲の環境うまく溶け込めず、悩んでいた
ということを、もう少し大きくなってから、
知った。

僕は、兄としては大失格だ。
客観的に考えれば判る事だが、家族には、それぞれに役割がある。

うちの場合、
母は、父業との兼務。
姉は、母業との兼務。
では、ぼくは?
長男業だけじゃないか!

母をケアし、
姉をサポートし、
弟の成長を見届けること。

かまけてた。
「俺、忙しい」に、かまけていた。
何と自分本位か!兄貴、大失格!!

僕の自己肯定感の低さのルーツは、きっと、
ここにあるのだと思う。

でも、最近、自己肯定感が高まって来てるんだ。

うまく言語化出来るかなぁー

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