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人が減る中でやるべきことは、何かを残すために「何をやらないか」を、未来を見据えて意図的に選択することだと思う話

私が住んでいる周防大島町全体は約1.3万人、毎年これから400人ずつ人口が減少し10年後には1万人を下回ります。

特に、島の中でも奥地で集落間で連携してコミュニティを形成している6自治会も、現在279名であり高齢化率が島全体よりもさらに進んだ70%超となっていることから、10年間で大凡「半分」の130〜150名前後になることが見込まれています。

各集落、今の人口が半分になる、と考えると分かりやすいかなと(私の住んでいる集落は、多くても10年後は47人→約20人。同じく若手で自治会長に抜擢されて日々奮闘されている、カフェ デ コスタリカの藤本さんの集落も57人→約30名弱。

「草刈りなどができる、消防活動ができる」という意味では、まさに10年後は"指折り"になる見込み(実はこれが一番大変)。これから限られた人員の中で大切な何かを残すために何を選択と集中していくのか、ということが今後最も重要な舵取りになってくると思っています

自治会、消防、民生委員などの成り手がおらず、一部の人に負担が集中する中で、最低限の自助・共助の仕組みをどう維持していくべきなのか私自身も(自治会、消防、組合のあらゆる役が集中してきて)悩む日々。

重要な論点としては、「実は悲観することばかりではなく2045年以降は、高齢化率はもう上がらない」というところ。20年後までなんとか生き残ることができたら、全国に先駆けて、潮目が変わると思っています。

それまでに、どうコミュニティを維持したり、自助共助の仕組みを維持したりするべきで、何をやめて何を残すべきなのか、総合的で非常〜〜〜〜〜〜に難しくも楽しみな舵取りになるだろう。

人が減る中では、目指すべき地域の未来に向けて、人的なリソースをどこに配分するか(どこに配分しないか)という部分が、将来の明暗を分ける大きな要因になると思っています。不作為をデザインすることが実は一番難しい。 各集落で自治会の要職を担い、日々増え続ける負担に耐えながら尽力される大先輩方と話しながらどう未来に繋げていくべきか、これから10年が正念場です。

選択と集中すべき、資源はもう「人」一択でなんですよね。分かりきっていることではあるのだけど、それがなかなか難しいこと。

少なくとも、いっときの賑わいのために、催しをやったりしてやった感を出すのだけは私は嫌なんですよね。国破れて山河あり、ではしょうがないじゃないですか、と。大切なのはどのように持続するか、だと思っています。

土日で実施された周防大島町が主催されていた「就農ツアー」。

一人の半農半漁の民としてお話しさせていた抱くことになり、土地に根ざして新たな自助共助の担い手になりうる方々が、なんと全国から11組13名集まってくださいました。

明るい兆しは見えているので、これからの10年、縮小と向き合いながら自助共助のあり方を見つめ、作っていこうと思っています。


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