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「カッコーの巣の上で」

2022年9月某日

「カッコーの巣の上で」
監督:ミロス・フォアマン
1975 アメリカ

BSをつけていたら始まった映画が「最高の人生の見つけ方」
で、

映画よく知りもしないのに恐縮ですが、
タイトルも設定もザ・ハリウッドな感じでひき気味。
でもモーガンフリーマンとジャックニコルソンなら観て損はないかなと思って観てたら、
まんまとボロ泣きして、
だから嫌いなんだよ!(なにがや)(資金が潤沢そうでw)

敬虔なクリスチャン、正しいことを言い、行い、
恥をかくことを恐れるモーガン演じるカーターに対して、

無神論者でアナーキー、
その強欲さで病気とか自業自得!とか言われそうなキャラ設定の、
ジャック演じるエドワード。

死を目前にした老いた2人の旅。
中盤でカーターが放つ質問に、
私たちはウッと自らをかえりみて孤独の淵を見そうになるのだけど、
そこでエドワードが返した答えに泣いた。

正しさなんてクソ喰らえなんだよ。(←これは私のセリフ。)

で、数日前にレンタル屋さんで借りてた「カッコーの巣の上で」が家にあったので、
続けて観ました。
ジャックニコルソンが若い!
これは昔観て二度目の鑑賞です。

あらすじはなんとなく覚えていたけど、
登場から「鉄の女感」がすごい婦長(ルイーズフレッチャー)
の表情と言動に、思うところが以前と全然違った。
あの人は存在全てが世界の国家権力のメタファーなのかもしれない。
国家だけでなく、上司だったり、配偶者だったり、姑だったり、肉親だったり、
人によって思う相手がありそうですね。
私は故安倍晋三氏の国会答弁を思い出して仕方なかったですけど。

精神疾患を描いた #大丈夫愛だ の流れでこれをまた観たくなったのだけど、
これは精神病院の話では無かったのだね、
私たちの世界の話だったんだ。

そう思ってみると、
一つ一つのエピソードに地団駄を踏むこともなく、(つらいけど)
これを表現した映画があり、
それが名作として語り継がれていることへの嬉しさに力が湧く。
2回目だからだと思うけど。

あと、ネタバレですけど

キーパーソンとなる「チーフ」がアメリカ原住民である意味について、
何歳の時に観たか記憶がないけど前回は全く思いが至らなかった。

去って行く彼の背中を見ながら、
あれ…これなんの映画だったんだろう…
と自分の無知を突きつけられた。

公開当時と、その過去、そして今の、
アメリカの歴史と差別、
インターネットや本で勉強することは出来るけど、
その時代にその国でこの映画を観た人達はどう思ったんだろうと思いを馳せる。
時代の「肌感覚」を後から観る者が追体験するのはきっと難しい。

(先日観たNYの図書館の映画、
原住民とユダヤ人についての描写は少なかった気がする…見落としてなければ)

映画もSNSも、実社会も、
「何を語っていないか」に気付くのは難しいですね。

映画って舞台と違って「残るもの」かもしれないけど、
「今」公開されている映画を「今観る」ことの意味も凄いな、
と、映画館に行ってない先週今週の、
夏バテ&更年期のダルい身体と相談してます🥲

車の写真は、めっちゃ可愛くて🚘🚌

帽子を被ったジャックニコルソン、
登場した時、ひとり(独り言)で「ヒュゥ〜」っと冷やかした程、
若い!😝

どちらの映画も、
いちばんの鼻つまみ者の彼が、
誰よりもまともな人間だったな。

チーフが秘密を明かした時、
ジャックニコルソンは超喜んで笑ったけど、
あの状況は大体の人が大慌てするのでは。

お天道様に恥じない生き方をしてたのはジャック…いや「マクマーフィー」だったってことだ。
彼は神のように、あり得ない程、純粋な生命体。
私はあんな人間にはなれてないな〜。
懺悔しても懺悔しても、
地獄の釜でグラグラ煮込まれそうだ。

#カッコーの巣の上で
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