アジサイの花が咲く頃
「なんで研究者にならへんかったの」
『そのつもりだったんだけどね』
「大学出て、すぐ結婚したんやな」
『まぁ、それもあるけどさ』
「ははぁ。トラブルあったんや」
『ど、どうしてわかるんだ』
「今は穏やかな人やけど」
『スビバセン。バレテーラ』
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こんにちは。フジミドリです。
もしも研究者になっていたら。一冊の本を元に、もう一つ別の人生が種観霊できました。
選ばなかった人生が、霊魂の観点を通して、スッキリと紐解けたように感じます。
では、イラスト担当の朔川揺さんと、いつもの創作秘話です。お楽しみ下さい。
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『これって種観霊の醍醐味だよな』
「果たせなかった夢を果たすんやね」
『経験したかのように理解できるからさ』
「腐女子は、昔からやっとるで」
『あはは~成り切って愉しむわけだ』
「〇〇〇いうてな。意味は△△△やねん」
『うゎ。止めて。違う扉が開く😱』
「腐腐腐ぐへへへへ🥳」
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種観霊が難しく感じられて、怪しげな修行かと思われる方もいらっしゃるようです。
いえいえ。子供時代に興じた、ゴッコ遊びと思って頂ければ宜しいでしょう。
もしも研究者になっていたら──
一冊の本で、その著者に成り切って、自分の経験として済ませてしまうのです。
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「野球ファンならやっとるで。自分がホームランバッターのつもりで興奮しとるんや」
『そうね。サッカー選手がゴール決めたら、一緒になって大騒ぎ。オレもやったな』
「よくよく考えたら奇妙やな。自分とは関係あれへんのに、夢中なれるんやから」
『人間だけが持つ想像力だよね。種観霊は、その延長にあると考えたらいいのさ』
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もしも研究者だったら?
意識とは何であるか、解明されないうちに、AIが人類を超える日は参りません。
また、生命とは何か解らないまま、工学技術ばかりが進むのも危険なことでしょう。
研究者なら、地位や収入は安定するものの、限界を感じつつ進めなければなりません。
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『ならなくて良かった。そう思ったんだよ。代わりにやって貰ったというか』
「まぁ、その本を書いとる研究者ご自身は、たぶん満足した人生なんやろけどな」
『ああ。決まってるからね』
「代わりにやって貰うんやな」
『そう。全部オレが用意したのさ』
「なるほど。ありがたいことや」
『あ。オレたち、意識学を立ち上げよう。今から研究者ってことで、よろぴく』
「意識なぁ。科学的には研究でけへんやろ。そんな気するわ。わたしらで人体実験」
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私は意識学の研究者です。
アカデミックな世界とは一線を画す、というか全く相手にもされておりません。
あくまで在野、自由な研究者なので、論文の提出も学会発表もない──そもそも意識学という分野が存在しておりません。
予算奪取のために、大学当局や政府の顔色を窺う必要はなく実験器具もなし。ただ中真の仙骨を意識するだけで宜しいのです。
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『オレって、人付き合い苦手だもん。生徒や親御さんとは話すけどさ』
「積極的に、人と交流するいうタイプやないもんな。まぁわたしも同じやけど」
『揺さんと語ったり、懇意な方とコメントやDMのやり取りでもう充分って感じ』
「内輪の交流やね」
『守護霊と話してるから』
「わたしも聞こえるで」
『漢文調だっけ』
「翻訳せなあかんわ」
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人間的な観点からですと、人脈は財産となりますね。それはそれで宜しいのです。
しかし、私は常に中真を意識するので、先ず霊魂の観点が浮かびます。人間的な観点からの判断とは、少し違う発想なのです。
我、円天と友にあり──
道術の師匠がおっしゃった中でも、私が特に好きな言葉なのです。
円天とは大宇宙の法則──
人間の友人より、宇宙の法則と共にある意識が大切、という箴言です。
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「大自然がお友達なんや」
『一体感を取るんだよ』
「綺麗なお花と一つになる」
『紫陽花の季節だねぇ』
「ええなぁ。心安らぐわ」
『宇宙の遥か彼方から見ればさ』
「地球なんて豆粒やもん」
『みんな一つだね』
「そういやイラストな。3回続けてRPGやったけど、今回は浮かばんかった」
『オレも。図を描こうと思ったのに、出てこないんだよね。こればっかりはさ』
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私の創作活動は全て、創作が堪能な指導霊にお任せ致しております。頭脳に頼って書いた頃より、遥かに楽で快適なのです。
お金の事は、お金に堪能な指導霊へ任せてしまいます。そのように意識しただけで、ムダな力がスッと抜けました。
なんたって指導霊ですから。人間を超越してます。間違うはずがありません。これ以上に信頼できる存在は、何処にもいないのです。
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「ほな、よろしゅう頼んます、お願いするだけでええんやろか』
『そうだよ。お任せするって在り方が感じられるなら、どう言ってもいいさ』
「ダイエットも、指導霊のアドバイスやったら、うまいこといきそうな気するわ」
『任せることで、頭や心はメモリーが空くからね。素直になれるのさ』
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種観霊とは、人間の目ではなく霊魂の観点を通して、現象を理解する稽古なのです。
初めのうち、想像力による空想物語で構いません。少しずつ精妙な感覚が芽生えます。
私も半信半疑でした。
坦々と続ければそうなるから。師匠にお聞きして、ようやくここまで参りました。
そうなってみると、なるほどやはりこれは、組み込まれていたのだなぁと感じます。
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『生徒によく言われんだよ。どうして、考えてることがわかるんですかって』
「あっはっは。生徒はんにしたらテレパシーや。でも、なんとなくわかるで」
『一体感を取るの。揺さんも、オレの考えが纏まらない時に、言ってくれるじゃない』
「降りて来るんや。ゼロいうかな」
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お任せした上でならば、どなたかのお言葉、本やブログ、あるいは大自然の風景などから答えが得られても宜しいのです。
守護の神霊と交流するという在り方でおりますと、外からの情報に能動的となれます。
相手に言われたのではなく、言わせたという理解なのです。全部、自分なのですね。
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「フジさんと出会う前、お先真っ暗で、墓場へ行くことばかり浮かんどったな」
『オレもミドリを看取って、もう生きてる必要がないから、まだ何かやるんですかって、守護霊に尋ねたものだよ』
「お陰で離婚もすんなり、関西から関東へ引っ越して、今は快適な暮らしやで。やっぱり守護霊さんが観とってくれはったんやな」
『オレもようやく、色んな思いを済ませて、死後の世界が意識できるようになって来たから心地よいね。ワクワクするのさ』
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私にとって最大の関心事は、死後にどのような世界が待っているかという真実です。
肉体を捨てた後は、心の奥深くに潜んでいた想念も、全て露わになって仕舞います。
だとすれば、今のうちから捨て去って、潜在意識を空にしておくのが種観霊なのです。
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「そうやね。やっぱ実際に経験して済ますのがええんやけど、お金も時間も限りあるな。何もかも経験できひんから」
『SNSで情報は入る。地球の裏側から、綺麗な写真が送られたりね。ここに居ながらで、見たり聞いたりできる時代だもん』
「霊的な観点から見るんやったら、このままお籠りさん暮らしでもよさげな感じや」
『そうなのよ。実体験したことだって、しばらく経つと忘れちゃうじゃない』
「ほんまや。薄っすらしとるわ。あんな痛い思いしたいうのに。出産とか出産とか」
『あはは~さすがにそれは想像を絶するよ』
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体験が必要なら、医師は病気に罹り、警察官や裁判官は人を殺めなければなりません。
熱いヤカンは道術で知る──
沸騰して、湯気が出るヤカンに触れません。なぜ触らず、火傷が理解できるのか。
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『イメージトレーニングは、人間の神経系が現実と想像を区別しないから成り立つね』
「ほな、いろんな経験を済ませ、しかも霊の目からも見とったら、豊かになりそうや」
『幽界は、肉体ないから愉快なのさ』
「いくら食べても太らへん」
『こっちで済ませることもできるよ』
「見学するだけで、霊界へ逝ってまう」
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今回の中真は、なんのために生きているのかという問い掛けでした。
私に浮かんだ即答は、より良く死ぬためだ、という一言でした。つまり、死後の世界に備えて、使える智空を蓄えておくのです。
死後の世界で使える智空とは?
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『想像力を超えた波動というか、五感より、もっと精妙な感覚というか。うーん』
「あっはっは。言葉で表現できひん領域や。まぁ、なんとなく伝わるけどな」
『揺さん、生命波を出せるじゃない』
「ああ、不思議やな。確かに感じるわ」
『見て聞いて触って味わってさ。その先に、細やかな何かを感じ取れたらOKさ』
「この感覚を死後に使うんやね」
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現象は決まっています。
この世が大切と選び、五感を使って体験するだけの領域に留まるのも宜しいでしょう。
しかし、五感の体験はそのままに感じつつ、もっと精妙な波動が感じられるのです。
老若男女問わず、どなたでも。
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「年齢性別、関係なしや」
『今すぐ簡単登録!』
「在り方を見直すだけ」
『なんの宣伝だ、こりゃ』
「さてフジさん、いよいよ最終回やな。次の構想はできとるんやろか」
『まぁね。オレ的に、ちょっと書きたくないというかさ。でも、書きなさいって』
「お。ミドリさん、頷いとるで」
『あはは~あはは~あはは~』
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次回フジミドリ、6月19日午後3時☆
シーズン1の完結でございます!
こちら翌日午後6時に創作秘話を♡