降りて来る人来ない人
物語をどう発想するのですか。ご質問、頂きました。ありがとうございます。
只今、連載中の物語、次が完結予定です。
創作過程に、ご興味ありの方もいらっしゃるかと、有料部分でご披露致しております。
今回は、その一部を詳しくお届けする試み。お楽しみ頂ければ、嬉しいことです。
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有料部分でお伝えできたのは、叙述を開くかどうかについて、なのでございます。
そして、この部分について、もう少し詳しく知りたいとのご要望だったのです。
まずは、第一稿をご覧下さい。
音声入力後、形を整えます。
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どうして喧嘩するのでしょう。せっかく生まれ変わったのに。理解が乏しいからですね。では、何を理解すればよいのでしょう。
簡単です。前世があると、仮定すれば済む。そうすれば、例え喧嘩しても、どっちが善い悪いとは決められません。
ですから、ダメだよ、止めなさいと、言葉や感情でお説教する必要がなくなります。
闘う、法へ訴える手段などは考えず、前世に理由があるという共通認識で揃え得る。スタートできるのです──
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続いて、これを開いて参ります。
開くとは私の造語です。一般の小説作法で、使われているかどうかは存知ません。
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「何故喧嘩するの。生まれ変わったわ」
《魂の理解が乏しいのです》
『何を理解すればいいんだろう』
《前世があるという法則です》
「ダメって止めても、解決しないわね」
《言葉や感情は通用しません》
『どのスキルなら、攻略できるかな』
《朱雀の至宝、炁空です》
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如何でしょう。平板な一人語りが、少しは、立体的な物語へ整ったように思います。
因みに「サクヤ」『ミツヒロ』《AI》と使い分けております。私の物語作法は、斯様に人工的。誰の台詞か判らなくなるのです。
オマケに、13歳の設定ながら、今時の女子中学生が使わない、終助詞「わ」の多用──
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有料部分は、イラストを描いて頂く朔川揺さんとお喋りです。彼女は、なろうで長編小説を連載中。達者な書き手でいらっしゃる。
私が、構想を練って書くタイプ。揺さんは、物語が降りて来る。なんと羨ましい才能。
とはいえ、私もよい影響を受けて、少しずつ変わってきたように思うのです。
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『こういう物語を書きたいって、構想するのかな。それとも、自然に浮かんでくる』
「両方やね。他の作品を読むうち、スッと浮かんできよることもある。こんなん書きたいなぁ思うて、浮かぶんもあるよ」
『どっちにしても、物語世界へ入ると、見えたり聞こえたりするんだね』
「そうやな。ほぉ、こないになっとんのか。あんた、この流れでその台詞とかな」
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こう聞くうちに、気づいたのでございます。あ。オレは決着つけようとしてた。
降りて来るかどうか、どっちもいいんだよ。両方あってOKだからさ。鷹揚に捉えたらいいじゃん。なんか囚われてたね──
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道術に、凧揚げの三段階という譬え話がございますので、ご紹介致しましょう。
空高く揚がる凧は、地上と異なる風を受けておりまして、その力加減、糸を持つ手に感じて方向づける。つまり手が主体なのです。
次は、凧が風の流れに添うよう、合わせて動かして。この時、主体は風にありましょう。
そして最後、手が先か将又風か、混然一体、融通無碍で自由自在の境地となるのです。
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私たち、白黒決着をつける、西洋の思考に晒され過ぎたかもしれませんね。何かと言えば実験結果。事が起これば、法を盾に取る。
法の下に平等といえば、聞こえは宜しいのですが、要するに人より法が上にある。
法に頼らないと、互いの常識で調和できず。人が人を信頼できない時代です。
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常識はcommon senseの訳語。知識や論理とお考えの方がいらっしゃる。いえいえ。違います。senseとは感覚なのです。
言葉を尽くし、論理が積み重なっても、理解できない──無理もございません。
在り方が違うのです
片や、人の自然な力を上に据え、片や、人が信頼できず、法を上へ置いてしまう。両者は永遠の平行線。交わるはずがないのです。
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現行の入学試験は、一点差どころか、同点でさえ合否に線引き致します。
自然な健康状態に、そもそも数値設定など、できるものでしょうか。
18歳になった途端、いきなりの大人扱い。75歳を超えたら、後期高齢者とは──
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日本語に、程好い加減、いい加減という表現がございます。論理よりぼんやり。知識から意識へ。曖昧で結構と感じるのです。
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さて、お読み頂いて参りました物語講座は、フジミドリ本体完結のため、次で最後となります。本当にありがとうございました。
🙇 🙇 🙇