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「お客さまと長いお付き合いができる仕事です」株式会社大阪葬祭 延野社長インタビュー

株式会社大阪葬祭の延野社長は、異業種を経て20代で社長に就任しています。
経験がなかった葬儀業で社長を30年以上続けることができたお話や、これからの会社のありかたについて詳しく教えていただきました。
ぜひ、最後までご覧ください!

突然の社長就任

ーーまず、延野社長のご経歴を教えてください。

美容業界で2年ほど仕事をしていました。
プライベートでは、21歳で結婚して出産しています。
現在62歳ですが、27歳でこの会社の社長に就任しました。
株式会社大阪葬祭は父の会社で、父がくも膜下出血で倒れて言葉を全く話せない状況になったからです。
当時は小学校入学前の子供がいたので、子育ては母のサポートがあって会社を継ぐことができました。
しかし、葬儀業も社長も1からのスタートだったので大変でしたね。

社長就任当時について教えてください

ーー就任当時はどのような点が大変でしたか?

何もかもが初めての経験で苦しくて大変でしたし、辞めたかったです。
この仕事はご遺体を扱いますが、ご遺体は重たくて1人で運ぶことが出来ないんです。
当時は葬儀屋に女性があまりいなかったので、 病院へご遺体を迎えに行くと「大丈夫?」という顔で見られてしまうので、精神的にもきつかったです。
また、24時間体制の仕事なので、その点も体力と精神的にもしんどかったです。

ーー印象深いエピソードはありますか?

私が27歳で1番最初にお見送りした方のご家族と、未だによいお付き合いをさせていただいてます。
はじめてだったので、ご遺体の扱いや葬儀もどうしてよいのか、本当にわかっていませんでした。
当時は本や人に聞いて勉強したことで、「不慣れで申し訳ございません、一生懸命させていただきます」という感じでしたが、今でもお客さまとはお付き合いが続く間柄となりました。
大体、ご縁のあったご家族とは、長いお付き合いになることが多いです。
仕事での付き合いではなく、「どうしてるの?元気?」「近くにいるなら、お茶飲みにきてくださいね」などのご連絡をいただきます。
1人の人間としての関係ですね。
そのようなお付き合いをしてくださるお客さまが、どんどん増えているので、ありがたいなと思っています。

ーー業務で嬉しかったこと。

当時は技術も何もなかったので、故人様やご家族を自分の親や身内と思って、本当に一生懸命お見送りしました。
1つ1つ大切にお見送りしていると、 「ありがとう」と言ってもらえて嬉しかったです。
私の会社とこの手で、大切なご家族の最後をお見送りさせてもらえる責任感と、人のお役に立てている充実感を感じました。
ご家族の方々に「ありがとう」って言ってもらうのが、とても嬉しいです。
その嬉しさがモチベーションとなり、仕事のやりがいを感じます。

株式会社大阪葬祭はこんな会社です

ーー心地よい葬儀屋さんを目指しています。

お客さまとは、代がかわっても身内のような長いお付き合いをしていただいてます。
葬儀のときは、 泣いて苦しい状態でお会いしているのですが、再びお会いすると殆どのお客さまが笑顔です。
誰にでも「心地よかった」と思ってもらえるような葬儀屋さんになりたいと、日々頑張っています。

ーー社員はどんな人?

ナチュラルで思いやりの心がある社員ばかりで、いつも一生懸命に働いてくれています。
業務の垣根を超えて、本当に一生懸命に各ご遺族と仏さんの方のために接しているので、頭が下がります。
社員がいてこその会社なので、感謝しています。

ーー社長としてコミュニケーションで気を付けていること。

特に意識はしていませんが、身内だと思ってフレンドリーに喋って接しています。

延野社長の思い、ぜひ聞かせてください

ーー社員へ何を期待されますか?

既存の社員への期待は全くありません。
十分に働いてくれています。
期待よりも、いつも健康でいてほしいと思っています。
本当にお客さまに寄り添ってよくやってくれているので。
このまま健康でいてくれて、会社を支えてほしいです。

ーー求職者の方へのメッセージ。

若い力を貸してほしいです。
私たちは葬儀をやりきっているので、会社に新しい風が必要です。
「葬儀屋ってどんな仕事なのかな?」と感じると思いますが、人生の最後に関わることなので責任感が持てて、とてもやりがいのある仕事です。
ぜひ、葬儀業界を1度経験して好きになってほしいと思います。
自分の人生においても必ず直面することなので、同じ気持ちになって、この会社を盛り上げていってほしいですね。

ーー今後の目標を教えてください。

社員を増やして、今の時代に見合った働きかたにしてゆきたいです。
これまでは、葬儀から集金まで1〜10まで寄り添う気持ちで仕事をしてきました。
お客さまにとっては、1人の担当者が寄り添うほうがよいと考えていたからです。
ただ、働く側の立場だとハードで休めないこともありますし、長時間になることもある。
これからは、1人が全ての業務を行うのではなく、各業務でお客様へ最善のサービスができるようになればいいのかなって思ってます。
社員の心身の負担が少しでも軽くなる方法で、業務を少しづつ分散していこうと考えています。

最後に

社長に就任して35年。
業界未経験でもお客さまや社員へも家族や身内のように接して、信頼関係を築いてこられた延野社長のお人柄そのものが会社の魅力ではないでしょうか。

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