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資金繰りの苦悩と成功の秘訣:大浅田様が語る税理士法人の経営

今回は、ゆたか税理士法人代表の大浅田様に、事業継承後の困難や成功の秘訣について伺いました。
資金繰りの苦労や、税理士業界の規制緩和を活かした新規顧客の開拓、そしてお客様との信頼関係を築くための工夫について詳しくお聞きしました。
全4回にわたるインタビューの第2回目です。
ぜひ最後までご覧ください!

経営を引き継いで最初の試練!

ー会社経営をバトンタッチしてから、一番苦しかったことはありますか。

資金繰りで苦労しましたね。
事業を継承したのは、40歳前後のことでした。
会社を作っていくと、最初はお金に苦労するんです。すべてゼロから始めているので。
当時7・8人の従業員がいましたから、当たり前のことですが彼らの給料が優先で、自分の給料は余った分だけなんです。
だから、給料日っていうのはあんまり嬉しくありませんでした(笑)。

ー困難にも諦めずにこう頑張っていこうと思われたモチベーションは何でしょうか。

ここで生きていくしかないという覚悟ですね。
それに、根拠のない自信はありました。
「やっていける、できるだろう」っていう、漠然とした自信です。

ーその自信をなぜ持たれていたのでしょうか。

前職は非常に競争の厳しいエレクトロニクスの業界でずっとやっていたからです。
税理士業界がぬるま湯とは言いませんが、さまざまな規制があるので、そもそも競争という発想がないんです。
お客さんを拡大するために、ダイレクトメールを作ったり、ポスティングをしたり、ホームページの制作もできない業界でした。
平成15年ぐらいからそれが緩和されて、ちょうどそのタイミングで私たちは税理士法人を立ち上げました。

規制緩和後の挑戦:地道な活動が実を結ぶ

ー規制が緩和され、法人を立ち上げてからどのようなことをされましたか。

ポスティングをしたり、スーパーで何百枚もビラを配ったりしました。
そのビラを見て連絡をもらうという流れで、新しいお客様を開拓することに力を入れました。
広告が規制されていたため、一般の方が税理士事務所について知るすべがなかったので、ビラ配りの反響は結構ありましたね。
インターネットもまだ普及していなかった時代なので、ダイレクトメールを見て連絡してくる方も多かったです。

でも、それに対して同業者から「うちの客を取るな」などのクレームが来たりしました。
当時の税理士業界は、一度自分のお客さんになったらずっと自分のお客さんだと思っている方たちが多かったんです。
規制が緩和されて10年ぐらい経つと、ホームページやテレビコマーシャルを打つ税理士も増えてきました。

税理士の仕事は「経営のお医者さん」

ー今まで経営されてきて、嬉しかったことは何ですか。

一番はお客様から「ありがとう」って言われることですね。
我々としては普通のことをしているだけなのですが、お客様にとっては、「今までしてくれなかったことをしてくれる」と感謝されます。

ー例えばどのようなことに感謝されるのでしょうか。

お客様の会社が本当にしんどい時に、一緒に乗り越えたことです。
税理士はその会社の経営はしませんが、資金繰りを支えます。
例えば、銀行からの資金調達をお手伝いすることなど、私たちがサポートできる大きな部分です。
業種は違いますが、税理士の仕事はお医者さんに似ていると思います。
お医者さんは病気を治すのが仕事で、治ったら「ありがとう」って言われますよね。
税理士の仕事もそれに近いと感じています。

長年の信頼と共に:創業記念のお祝いに込めた想い

ーゆたか税理士法人ならではのお客様のための特別な活動はありますか。

創業10年や25年、30年の記念にお花を送ったりしています。
ありがたいことに、長くお付き合いいただいているお客様がたくさんいて、長いところはもう50年以上も続いています。
例えば、60周年のお祝いにはその時の新聞やテレビ欄、出来事などをまとめたアルバムを作ってお送りしました。
そういった心遣いを大切にし、お客様と一緒に喜びを共有しています。

この活動は10年ぐらい続けているんですよ。
実際、10年前に設立された会社のうち、1割しか残っていないんです。
60年前に設立された会社は、当時1万社ほどあったのですが、今ではおそらく1%か2%しか残っていません。それだけ厳しい状況なんです。
その会社様は、地域に同じ業種で100社あったうちの3社の1つ。
だからこそ、生き残れたことは本当に誇りですし、当社が55年間その会社と一緒に歩んできたことは、私たちにとっても非常に嬉しいことです。
パートナーとして共に成長してきたことを誇りに思います。

最後に

大浅田様のインタビューを通じて、事業継承の困難さや、それを乗り越えるための覚悟と自信が伝わってきました。
また、規制緩和を活かした新規顧客開拓の工夫や、お客様との信頼関係を築くための心遣いも印象的でした。
次回のインタビューでは、具体的な事業運営の工夫や明るい職場づくりについてさらに詳しくお伺いします。
どうぞお楽しみに!


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