ハイクラス企業特有の面接を突破!【Vol.2:自己紹介 新卒・第二新卒者編】
本記事のテーマは「自己紹介」。新卒から社会人1~2年目となる第二新卒の方(以降「レベル1」と記載します)を対象とした記事内容となっています。しかし、自己紹介の重要性は、採用面接を受けるすべての方にとって、もっとも注力しなければならないポイントですので読み進めてください。
自己紹介こそが、ライバルと差がつく瞬間
映画やドラマを思い浮かべてください。
映画やドラマの最初の数分間は、観客を物語の世界に引き込むための重要な瞬間です。ここでの印象によって、観客がその後の展開に興味を持つかどうかを決めるからです。
同様に、採用面接での自己紹介も、あなたの物語の冒頭部分です。ここでのあなたの自己紹介は、面接官に対する最初の印象を形成し、彼らがあなたのキャラクター、能力、そして物語に興味を持つかどうかを左右してしまいます。
例えば、映画で言えば、主人公が初めてスクリーンに登場するシーンがあります。主人公の行動、言葉遣い、そして周囲との相互作用から、観客は主人公の性格を理解し始めます。これが面接における自己紹介に相当しています。ここでのあなたの言葉選び、話し方、自己表現が、面接官があなたというキャラクターに投資するかどうかを決めるのです。
したがって、自己紹介は単なる経歴の紹介以上のものであることを意識してください。それは、あなたの物語の始まりであり、面接官があなたのキャラクターに興味を持つための「フック」です。そのため、自己紹介はあなたの個性や経歴、目標を伝え、面接官にあなたの物語に引き込む機会を提供しなければならないのです。
採用面接における自己紹介の原則
あなたの合否を左右する「自己紹介」。これから始まる面接の流れを作るための鍵となります。採用面接における自己紹介では、面接官に対して、あなたが持っているコミュニケーション能力、自信、そして自己認識のレベルを評価する機会を与えることから始まります。
あなたの長所、関連するスキル、経験を効果的にアピールし、その後の面接の流れを作るということを意識してください。そして、面接官と共通するつながりや、応募しているポジションに対しての熱意や関心を示すことも意識してください。
そして、面接官に好印象を与え、この先の採用プロセスに進むためにも丁寧で明るく明確な自己紹介を心掛けてください。
上記の内容を分かってはいるけれども、失敗しているケースを次に紹介していきます。
もっとも多い、失敗する自己紹介例
採用面接で特に多い、不採用につながる具体的な自己紹介の例を以下に示します。
悪い例:
「○○大学○○学部4年の〇〇です。
大学ではマーケティングのゼミに所属しており、主に、SNSを使ったマーケティングの研究をしています。
ゼミでは地元の○○会社と協力し、〇〇サービスをPRするためのSNS施策の企画立案に取り組みました。
学業以外では〇〇サークルに所属し、キャプテンをしています。
本日は、よろしくお願いします。」
◆なぜ、この回答例で不採用につながるの?
よくある自己紹介ですが、先に述べた「自己紹介の原則」が抜け落ちており、その原因は自己認識ができていないことが大きな理由と考えられます。
ハイクラス企業の面接官に取材しても、次のマイナス評価がほとんどです。
1.専門分野の詳細が不足
「マーケティングのゼミに所属している」と述べているが、具体的な研究内容や成果についての詳細が不足している。私たち面接官は、応募者の専門知識や研究の深さを理解するために、より具体的な情報が欲しいのです。
2.実務経験が不明慮
「サービスをPRするためのSNS施策の企画立案に取り組んだ」という点は良いが、この経験がどのように役立つのか、またその成果は何だったのかが不明瞭。成功例や成果の数字を挙げることで、より説得力のある自己紹介になる。
3.学業以外の活動とのバランス
サークルでのキャプテン経験はリーダーシップを示し、高評価できる。しかし、これが応募する職務にどのように役立つかの具体的な言及がないため、重要性が伝わりにくい。
4.締めの弱さ
「本日は、よろしくお願いいたします。」は礼儀正しい締めですが、自己紹介の最後に「この(応募している)会社にどのように貢献できるか」という点を強調すると、他のライバル候補者より印象的な結びとなる。
その他、よくある不採用の可能性が高い自己紹介例
・目標や職務に対する不明確な動機のケース
例:「大学を来年卒業する予定で、今年、就職活動を始めました。その活動の中で多くの業界を調べ、この業界が私に会っていると思いました。」
▶応募動機が不明確で、方向性が見えない自己紹介は、面接官に熱意や意欲の欠如と受け取られます。
・自信のなさを露わにする表現のケース
例:「私はまだ経験が浅く、あまり自信がありませんが、御社で頑張りたいと思います。」
▶自己紹介で自信のなさを表現することは、面接官に不安を与え、不採用の原因となり得ます。
・具体的な例や成果の欠如のケース
例:「私はチームワークを重視しています。いつもチームのために頑張ってきました。」
▶具体的な例や成果がない場合、面接官はその人物の真の能力を判断しにくい。
・長すぎる。話の脱線のケース
例:「大学時代はサークル活動に夢中で、色々なイベントを企画しました。サークルの話をすると長くなるのですが…」
▶長すぎる自己紹介や本題から逸脱した話は、面接官の関心を失わせる原因になります。
・無関係な個人的情報の過度な共有のケース
例:「私は週末に登山を楽しんでいます。最近、〇〇山に登りました。」
▶このような個人的な趣味の詳細は、職務との直接的な関連がない限り、面接では避けるべきです。
これらの例は、面接において避けるべき典型的な失敗です。自己紹介は簡潔に、職務に関連する内容に焦点を当て、自分の強みや具体的な経験を前向きに伝えることが重要です。
キャリアレベル1の合格するポイント
それでは、ハイクラス企業が自己紹介に求めるポイントと、実際の合格者による具体的な回答例を紹介していきます。
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