水民マガジン 太古ヒトは魚であった 水泳を教えることについて
水泳を教えるにあたって 多くの場合 水泳の技術を注入する というやり方で教えていく
水慣れ 浮身 キック ストローク という具合に アップデートしていくのだ
それらの技術を伝えたのに 生徒ができない場合に よくありがちなのが それを生徒のせいにしてしまう ということだ
だが 生徒ができないたらしめている理由は いろいろあるのだろうが(例えば 生徒のリテラシーが低い コーチの説明がクソ)実は もっと深い部分に 原因がないだろうか?
太古サカナだったヒトは 陸上に上がって 4足歩行をしはじめ さらに2足歩行へと進化する過程で 様々なものを捨て(エラとかヒレとか)様々なものを身につけてきた(肺とか足とか)
その2足歩行のヒトになる過程で 抗重力筋 つまり重力に逆らって直立するためのよろい とそれを守るためのセーフティーシステムを進化させてきた
目の前に 異物が現れたら 反射的に目をつぶる
前につんのめりそうになったら 反射的に足が前に出る
これらの動作の多くは 脳が指令を発する前に行われ 不随意動作と呼ばれる
この不随意動作は 意識によって 抑える事ができる つまり随意動作に変換できる
ボクサーは パンチを喰らわないために パンチが来ても目をつぶらない訓練をするという
つまり 水泳を教えるにあたって立ち現れる 様々な反射運動 頭が上がる 腰が曲がる ガチガチに 身体が緊張してしまうなど それが現れないようにすることは可能だ
つまり何が言いたいかというと 水泳を教える ということは 随意動作を教えるのだが それがまだ未熟な段階では 不随意動作に支配される
その生徒がヘタなわけではない
むしろ 鉄壁のセーフティーシステムに守られている ともいえる
随意動作ばかりに目を向けないで 不随意動作をリセットしながら 前に進めていく というやり方のほうが 結局は近道だ とわたしなんかは思うんだけどなぁ
はた目に何やっているかわからないかもしれないが