水民マガジン 水泳 意識の焦点 2軸について

例えば ボルダリングを考える
とはいえ あまり偉そうに言えるほど やったことはないんだが
ホールドという 出っ張りを 手がかり 足がかりに 昇ったり 移動したりするのが ボルダリング だと思う
今つかんでいる ホールドと 足を乗せているホールドがある
少し離れた先に 次のホールドがあるとする
次のホールドを つかむための 意識の焦点はどこだろうか?
今つかんでいるホールド? 足を乗せているホールド?
わたしは 次のホールドに 意識が向くのではないか と思う
おそらく ボルダーは 次のホールドをつかんでいる近未来の自分をイメージして 次の動作を行う
そう考える

10年以上 前になると思うが 水泳の雑誌を開いてみると こう書いてあった
『今 トップ・スイマーは みんな 2軸で泳いでいる』
えっ? ホンマ?
それから 折にふれて 2軸というものについて 考えるのだが そもそも 2軸という考えが出る前 トップ・スイマーは 2軸では 泳いでいないのだろうか?
雑誌の文章の中で 1軸はダメだ と書いてあったが それまで 1軸という理論は 存在したのだろうか?
昔から 『身体の中心ライン』をぶらさない   という考え方はあったし 今も有効だと思う 
これを1軸だとは 考えにくい
しかし その場合も 肩幅に入水して 前に伸す という考え方は 普通にあった 
これは 2軸 いや3軸ではないのか?

しかし ごく最近 
水をかいて 身体を前に進めるためには 水を止めておかなければならない
これを 揚力で担保するのか? 重心移動で担保するのか? という議論が わたしの脳内で持ち上がった
揚力で担保すると S字ストロークになる
I字ストロークは 揚力を使うものでは あまりない(少しはある)とすると 水を留めておく というのを担保するのは 重心移動だと思う

S字ストロークの場合 意識の焦点は 肩幅でキャッチした水を 身体の中心に向けて 揚力を生み出せる角度でスライドさせる部分なので 意識するのは かきの動作であり かきが向かう 中心軸である 
だとすれば これは1軸だ

一方 I字ストロークの場合 手で水を下におさえ ハイエルボーの形を作り 手だけではなく 前腕の面を使って 直線的に腕を動かす
つまり まっすぐのレールに沿って 直線的に水をかくので 右の軸 左の軸 の上を動かす2軸になる
この時 腕のかきの推進力は 揚力では担保されていないので 軸を乗り換える際に 水を直線的に後ろに押しながら 乗り換えた軸側の腕に 体重(浮いた状態で体重はあり得ないが イメージとして)をかけ 重心を軸(レール)の上を滑らせるように 前に移動させていく
ボルダリングで 次のホールドを意識するのと同じで この時の意識の焦点は かき手 ではなく 重心を移動させる側の腕である

S字ストロークと1軸 I字ストロークと2軸は 1セットだと言える

そんなわけで S字ストローク(1軸)からI字ストローク(2軸)への移行は 
実は 意識改革なのではないか?

※ あくまでも 個人の意見です






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